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Posted by ブクログ
2008年8月初版。
テクノロジージャーナリストとしてコンピューター専門誌に多く執筆し、ジョブズをはじめビル・ゲイツにもインタビューした大谷氏の著作。
前作「iPodをつくった男 スティーブ・ジョブズの現場介入型ビジネス」に引き続き、ジョブズ氏とアップル社を取り上げています。
本著は前作に比して、アップル社というかジョブズ氏の戦略について詳細にかかれています。
iPhoneによってモノづくりからコトづくりへと戦略が変わったことを述べています。
モノとモノの関係性に着目すれば、今までになかった素晴らしいコトが誕生するという実例としてiPhoneやiPodほどのコトはありませんね。
以下印象に残った文章。
数値による製品の差別化をやめ、トータルソリューションによる消費者の囲い込みへと転じた。
数値による差別化自体が目的化してしまうと、そのジャンルに関わるメーカーは必然的に同じ土俵の中で争うようになっていく。そして結局は仕様の類似化や同一化が始まり、価格競争などど面での消耗戦が誘発されるのだ。
「使いこなせない多機能よりも、使い倒せる厳選機能」。
それが、アップル社における仕様決定の大原則なのである。
ハードウェアの外観は外装と同じく、好きか嫌いかという主観レベルのものも含めて、誰もが話題にできる。つまり、その価値判断を行うことで、製品に興味を持ち、心理的に関われるのだ。
アップル社に「ハードウェアを捨ててOSをライセンスしろ」ということは、
喩えれば、ポルシェやBMWに「車体開発を止めてエンジンの電子制御やサスペンションのチューニングのノウハウを他社に供給せよ」
とアドバイスするようなものだ。
アップル社は何を基準に製品やサービスが最良の状態にあると判断するのだろうか?
一番簡単な答えは、CEOのスティーブ・ジョブズが最良だと判断したとき、ということになるが、
客観的には"Hot,Simple and Deep"というポイントを満たしているかどうかが目安と考えられる。
それはもともとアップル社がアップルⅡ向けに優れたゲームソフトを開発する際の指針として打ち出したフレーズだ。
未来は待つものではなく創り出すもの。
パーソナルコンピューターの思想上の父と言われるアラン・ケイの言葉
"We can predict the future by inventing it"
「未来など、発明してしまえばよい」。
Posted by ブクログ
iPodを作った男ほどではないが、アップル社のダイナミズムにワクワク出来る本。しかし、アップルはよくハードウェアを捨てずに居られたなと、その運の良さに感心した。
[private]以下注目点
・「自ら土俵を作ってルールを決める」p.27
世界初・業界初でなくとも、そのカテゴリーの中で最良の製品作りを目指すのだ。
ただし、彼らにとっての「最良」は、必ずしも多機能・万能を意味しない。
・「使いこなせない多機能よりも、使い倒せる厳選機能」p.27
・アップル社では、スティーブ・ジョブズがリーダーに復帰してから、組織、製品ラインアップ、そしてプロダクトデザインに至るまで、彼の美意識に基づいてシンプルさを旨とするものへと回帰した。P.38
・Hot, Simple and Deep P.85
それまで見たこともないような"Hot"なコンセプトやアイデアを持つことによって、消費者はその製品と出会った瞬間に興味を掻き立てられ、試してみたくなる。続いて、実際に製品に触れてみると、"Simple"でわかりやすく、すぐに使えるようになってしまう。そして、使い続けていくうちに、最初のうちは気づかなかった工夫や心遣いが"Deep"な部分に見えてきて、それが持つ魅力にはまっていく。
[/private]
Posted by ブクログ
アップルの復活とジョブスの復権。
アップルのフォーカス戦略はちょっと変わっている。
・使いこなせない多機能よりも、使いこなせる厳選機能
・自ら土俵を作ってルールを決める
→ともすれば多機能化、数値争い(●万画素とか)になりがちな商品開発だが、
他が参入していない領域に製品を生み出す姿勢はマーケティングに忠実ともいえる。
・木を見て森も見る
→ジョブスの経営方法。
経営者は大局観を持って事に臨む事がセオリーだが、
バランスよく森を育成するために、細部の木々を微妙なさじ加減でてこ入れする。
全体の秩序を保つために細部にこだわるのだ。
絵を描くだけでは面白くない。
全体を見つつ、プレイヤーの要素を持てる働き方。
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