世界の終わりの天文台

世界の終わりの天文台

小説・文芸
1,100円 (税込)

5pt

4.0

どうやら、人類は滅亡するらしい。最後の撤収便に乗らず、北極圏の天文台にひとり残ることを選んだ孤独な老学者オーガスティンは、取り残された見知らぬ少女とふたりきりの奇妙な同居生活を始める。一方、帰還途中だった木星探査船の乗組員サリーは、地球との通信が途絶えて不安に駆られながらも、仲間たちと航行を続ける。終末を迎える惑星の片隅で、広漠たる宇宙の大海の中で、長い旅路の果てに彼らは何を失い、何を見つけるのか? 終わりゆく世界を生きる人々のSF感動作。ジョージ・クルーニー監督主演映画『ミッドナイト・スカイ』原作。/解説=勝山海百合

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    東京創元社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    創元SF文庫
  • タイトル
    :
    世界の終わりの天文台
  • タイトルID
    :
    1182924
  • ページ数
    :
    324ページ
  • 電子版発売日
    :
    2022年08月12日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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    Posted by ブクログ

    才能がある天文学者は、北極の天文台で人生最後の研究をしていた。人間嫌いで、戦争のために天文台から撤収する軍用機が来た時も、1人残る決意をする。その後、再び飛行機は来ず、すべての報道、テレビ、無線が途絶える。
    ただし、撤収後に、天文台には1人の女の子がいた。ほとんど喋らず、野生動物のようなその子の世話をするうちに、彼は自身のうちにある愛情に気がつき、未来を切り開くために天文台を出て、少し南の無線基地に行く。
    一方、木星探査から戻った宇宙飛行士たちが地球に帰還する。帰還中、地球から一切の連絡が途絶えるも、なんとかISSまで戻る。が、そこに残った地上帰還ソユーズには全員乗れないため、乗れない人間はISSに残ることになる。残っても生存の見込みはないし、地上で何が起きたのかわからないため、地上に行っても生存の見込みは薄い。着地点に迎えに来てくれる仲間もいない。
    着地点も北極から遠いので、彼らは出会うことはない。
    それでも、読んでいると、彼らに奇跡と幸福を願う気持ちがわく。生き延びてほしい、生き延びたと信じたい。そんな気持ちでいっぱいになる。

    0
    2026年05月13日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    情景描写と人物の内面描写が多く、ワクワクするSFというものではなかった。むしろ、極限状態の人間を演出するための題材として「人類の終焉」や「宇宙」を登場させた、人間ドラマといった感じ。不可解な点も多かったが、ネットで他の人の考察を見て多少楽しむことができた。

    地球に最後の人間として残されたオーガスティンは、過去に女を妊娠させてしまうが、父親になる気がなく、そそくさと逃げて自分の宇宙研究に没頭する。
    宇宙で他の乗組員たちと共同生活を送るサリーは、仕事を家族よりも優先して夫や娘とうまくいかなくなり、宇宙飛行士として選ばれることをきっかけに破局する。
    どちらも、それぞれ人類の滅亡・宇宙での孤立という極限状態に置かれて、それぞれの形で人を愛せなかったことを後悔する。

    以下はネタバレ注意。

    作中、オーガスティンが妊娠させて産ませた子供がサリーであることが示される。
    また、オーガスティンは地球でなぜか幼い少女アイリスと出会うが、最後のハーパーのセリフで、このアイリスの正体がサリーの幻想であることが示唆される。最後に贖罪をするために幻想を生み出したという考察はちょっと浅いので、もう少し深読みしたい気持ちはある。他人と一緒に生きてこそ孤独を味わえていたオーガスティンが、本当に一人になるに至って、孤独を保つために生み出した、とでも言えば通っぽいだろうか。

    人類や地球になにがおこったのか、最後まで語られることはない。また、オーガスティンが地球で出会ったアイリスも、結局ただの幻想。この2点で、夢オチと同じようなガッカリ感を感じた。
    アイリス=サリーであることを示す伏線として、「サリーの由来であるサリヴァンが、ファーストネームではないことが母親のフルネームから分かり、サリーのファーストネームは作中に一向に出てこない」「サリーと無線が通じたオーガスティンが、アイリスの存在について何も言及しない」についてはあとでページをぱらぱらとめくっていて気づいた。このあたりの仕掛けはうまく施されているのかもしれないが、情景描写や心情描写が長く、読み返す気にはならない。

    ―オーガスティンが知っているのは何十兆キロも離れたところにある遠い星々のことだけだった。彼は全人生をあちこち転々として過ごし、出会った文化や野生生物、あるいは地形について、自分のすぐ目の前にあるものについてなにかをわざわざ学ぼうとしたことは一度もなかった。それらはつかのまの取るに足りない事柄に思えた。オーギーの視線はいつも遠く離れたところを見ていた。

    0
    2023年07月31日

世界の終わりの天文台 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    東京創元社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    創元SF文庫
  • タイトル
    :
    世界の終わりの天文台
  • タイトルID
    :
    1182924
  • ページ数
    :
    324ページ
  • 電子版発売日
    :
    2022年08月12日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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