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律令体制の限界、財政破綻の危機……。この国を救う――。たとえ我が名が残らなくとも。“学問の神様”ではなく“政治家”としての菅原道真に光を当てた、第12回日経小説大賞受賞作家による感動の歴史長編。文人として名を成し、順調に出世していた菅原道真は、讃岐守という意に反した除目を受け、仁和2年(886)、自暴自棄となりながら海を渡って任国へ向かう。しかし、都にいては見えてこなかった律令体制の崩壊を悟った道真は、この地を“浄土”にしようと治水を行なった空海の想いを知ると共に、郡司の家の出でありながらその立場を捨てた男と出会うことで、真の政治家への道を歩み出す。「東風吹かば匂いおこせよ梅の花 あるじなしとて春を忘るな」に込められた道真の熱き想いとは。菅原道真の知られざる姿を描いた傑作歴史小説。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年04月09日
菅原道真壮年時代の話。
歴史小説にありがちの、結果を知ってるけどどうつなげるの?にしっかりとカタルシスがあるのが好みでした。
讃岐左遷時の道真に”プライドの高い京貴族感”をもたせ過ぎなのが少し気になったけど、後の公卿とやりあう場面での”気持ちの伝わらなさ”に返ってくるあたりはなるほど上手いな、と。
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Posted by ブクログ 2022年10月17日
菅原道真といえば、学問の神様である。と同時に、死後、怨霊となり、自らを追い落とした者たちを祟り殺したという伝説の持ち主でもある。
そんな伝説が生まれたのは、彼が、おそらく無実の罪を着せられて、大宰府に左遷され、彼の地で衣食住も満足でないまま、不遇の死を遂げたためだ。以後、都では道真の政敵の急死が相次...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年07月18日
「本当に願うならば、現実に顕さねばならない。その願いがどんなに途方もないことでも、命懸けで為そうとすれば、ほんのわずかでも実現できるかもしれない」
空海阿闍梨の為した事を目にして得た想いを、その後も悩みながら苦しみながら、一生をかけて自らのすべきことを見定め、成し遂げた。ただただ優れた人物というだけ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年06月18日
「学者で、漢詩の才能にも恵まれた人」「無実の罪で大宰府に左遷された悲劇の人」というイメージとは違った、政治家としての魅力溢れる菅原道真が描かれていました。特に前半の讃岐赴任時代は、左遷に泣いたり、図星をさされて怒ったりと、とても親近感が湧く菅原道真です。
そんな菅原道真が左遷を経て都に戻り、細心に、...続きを読む
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