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奇蹟によってカトリックに回心したフリーメーソン会員のアンティムと、幽閉されたローマ法王を救い出すという詐欺を企てる《百足(むかで)組》の首領プロトス。そして、予期せぬ莫大な遺産を手にしながらも「無償の行為」に走る19歳の青年ラフカディオ。登場人物それぞれに起こる偶然の出来事が複雑に絡み合う。時代を画したジッドの傑作「犯罪小説」。
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Posted by ブクログ
帯には「幽閉されたローマ法王を救出せよ」 「ジッドの傑作犯罪小説」とある。 ワクワクして買ったが、いつの間にか長らく積読化してしまっていたのに気づき、手に取る。 光文社古典新訳文庫の良い所は、見開いたページに註釈がほぼそのまま載っているので、大抵は本の最後の方にある註釈部分と本文を行ったり来たりし...続きを読むないで済む所。 そして「主要登場人物」の書かれた、しおりにも変化する紙が添えられていて、登場人物の名前、特に海外文学の場合にこんがらがってしまう物覚えの悪い私には、これは特に序盤、大いに役立った。 物語は予想を超えて、本当に思わぬ方向へと進んでいった。カトリック、フリーメーソン、美青年、相続……読後はそれぞれの登場人物が別人のように思える。それとは別に時折、顔を出す著者。諧謔と風刺によって宗教にも科学信仰にも犯罪にも鋭く、面白くメスが入る。 コロコロと信仰の対象を変化させる人物は非常にユーモラスではあるが、と同時に信仰と奇跡、偶然が上手く組み込まれている。 あとがきにも書かれていたラフカディオの「無償の行為」または犯罪だが、まさにその通り、私はカミュの異邦人の主人公を思い出した。他の小説の他の人物を思い起こす人もいるだろう。 どうなのだろうか、これこそ一神教の神に裏側から到達する秘法ではあろうが、短絡的すぎる犯行と、ラストが定まらない雰囲気が少しだけ物足りなくも感じた。 しかし法王幽閉詐欺事件や、フリーメイソンの人物が回心して喧伝されたなど、実際に起きた出来事から着想を得ているらしい。いくつもの筋を一つに収束していくのは見事であるし、思わず笑ってしまうシーンもいくつもあった。遊びがたくさんある。 そして「抜穴」という石川淳の訳も、訳者が言うように本当に凄い。
ジッドの小説は高校生の頃に『狭き門』『地の糧』『背徳者』などを読み、何となく卒業。何十年振りかに手に取ったのが本書『法王庁の抜け穴』だが、こんなにも面白い小説だったのかと驚いた次第。 各章は次のとおりだが、第四の書を除き、その章で主に活躍(?)する登場人物の名がタイトルとなっている。 第一の書...続きを読む アンティム・アルマン=デュボア 第二の書 ジュリウス・ド・バラリウル 第三の書 アメデ・フルリッソワール 第四の書 百足組 第五の書 ラフカディオ 科学至上主義のフリーメーソン会員だったが、ある奇蹟により不自由な体が恢復し回心したアンティル、その義弟でアカデミー入りを望む凡庸な作家ジュリウス、幽閉されているローマ法王を救出するために資金が要るとの口実で詐欺行為を働く闇組織百足組に属するラフカディオの旧友プロトス、ジュリウスの義弟で法王救出にローマに向かう善人のアメデ、ジュリウスの父の私生児で思わぬ遺産を相続することになったラフカディオ。これらの人物が主となっていろいろな出来事が出来し、思わぬ偶然もあって事件は意外な展開を見せていく。 読みどころはいろいろあるが、有名なところはラフカディオの「無償の行為」と呼ばれるもの。フランス語の"gratuit” 日本語だと「無償の」とか「動機のない」といった意味なのだが、そのラフカディオの行為が大きな波紋を引き起こし、またラフカディオ自身の感情も大きく変化することになる。それまでのストーリーが一気に結び付いてクライマックスに至るところが非常に面白い。 訳文もかなり平易で読みやすいので、カトリックのことなど多少理解しづらくともスイスイ読めるだろう。
信じていたもの、頼らざるおえないものが一転する人々が絡み合う話。 人物造形に滑稽さがあって、油断して読んでいたが、ある登場人物の行動からこれまた色々と考える話に転じる。 作者の誤りなども含めて作品への姿勢の表れとする&話の中にも内包する技とは…なんか狡い。 当時の史実も混じえたり、混じえ...続きを読むて間違えたり… 現代でも起きている事件や問題に絡むさまざまな立場の人が出てくる物語もあるので、当時はこんな感じだったのかな?という軽い感じでスラスラと読めてしまった。 新訳のおかげだと思うのですが、「名作なんだよな」と構える必要もなく素直に物語に接することができたように感じ、この文庫の別の作品も読みたくなった(ジッドの他作も) 全てのことが大きくみるとその時代の一瞬のこと、どれも変化途中の経過の一つで、起きたことも全て小さく流れて消えていく感じがした。
2/3くらいまで、アルセーヌ・ルパンみたいで面白い!と思って読んでいた。 残り1/3で、変わった。面白い、だけではなくて。 ルパンの印象と被ったのは、ラフカディオの飄々としたところと、この光文社古典新訳の「あそび」ある訳が、ハヤカワ版のルパンの新訳(ルパンは自分を「わし」とは言わない!)によるイメ...続きを読むージと合ったんだろうな。 ラフカディオ、嫌いになれない。 ジッドの本がもっと戻って(再販されて)くればいいなあ
「狭き門」は読んだか読んでないのか記憶にない。しかし作家名作品名共に重みのある存在ですが、 今作はそんなクソ真面目はイメージとはちょっと違う、ふわっとした雰囲気でした。
古い作品のわりに、新訳でとても読みやすかった。キャラクターがそれぞれクセがあり、人間らしく魅力があって楽しい、エンタメ作品。 でも、アメデが殺されてしまう展開に、えーと思ってしまった…。 プロトスの嘘から全ては引っ掻き回され、アンティムは改心したと思ったら最後にまた法王庁批判、アルニカもサクッと別の...続きを読む人と結婚しまうみたいだし。プロトスもカローラもサクッと死んでしまう。 全て流動的で、混沌とした、移ろいやすい世の中。何も正しいことなんてない、みたいな時代の風刺なのかな?
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三ツ堀広一郎
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