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電子書籍ブームは12年前から始まっていた。繰り返される「電子書籍元年」への軌跡とは。出版、印刷、図書館、そしてマスメディア…メディアの未来は過去を知らずして語れない。既視感あふれる現在の状況を、過去の軌跡から電子出版の構図を明らかにし、本の未来について考えることにしよう。
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Posted by ブクログ
「電子出版の構図-実体のない書物の行方」植村八潮 電子出版評論。 @電子書籍 32 冊目。 『印刷雑誌』1999年~2010年に掲載の「デジタル出版よもやま話」を再構成し、時系列で電子出版に対する業界の変遷を記録。 当然ながら、昨今溢れている電子書籍解説本の、回顧録とは一線を画している。 印刷業界...続きを読むも出版業界と同じ、それ以上に危機感を抱いてきているなか、極力フラットに評論している点は非常に良いと思います。 まあ、著者自身が電子出版の最前線で動いている方らしいので当然と言えば当然ですが。 著者の主張は、評論なのでもちろんありますが、かなり控え目なので文献として読む分に非常にお勧めです。 個人的には「電子出版の衝撃」を読むよりも、こちらの方が視野が広い分はるかに分かりやすい。 1次情報を大切に、見極めましょう。(5)
2011 1/6パワー・ブラウジング。研究室蔵書。 著者、植村八潮さんの『印刷雑誌』での1999-2010の連載をまとめて加筆・修正したという本。『印刷雑誌』の連載って言えば『我、電子書籍の~』もそうか。凄いな『印刷雑誌』。 たびたび植村さんが講演中で「2年目の来ない電子書籍元年」が過去何度もあった...続きを読む、というお話をされていたが(そして本書ですでに2003年の記事中でそう書かれていたのを確認したが!)、この本を読むと説得力がグンと上がる。キングが2000年から著書のフリーミアムモデルに取り組んでみたり電子連載(後に失敗し休載)をしていた、とか。もう10年も前じゃないか。2001年に「最近、日本でも電子書籍が話題」とあったり。 ラストにもあるが、近視眼的な煽り言説かそうでないか、警戒する視点を持つのにいい本だと思った。
電子出版がどのような歴史をたどってきたかがわかる本。 特に10年間の中で、何度も電子出版元年といわれたり、CD-ROMとか、電子辞書の形で、紙の出版が変化していることを描き出している。 かといって、紙とデジタルデーターがことなること、ケータイ小説がかなりおおきなウェイトを占めていること、いろいろ...続きを読むな面で考えることが多い。 歴史は繰り返すものだが、同じようには繰り返さないが、その鋳型は過去にある。そのような言葉を、思い出すような本であった。
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