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「そのほう、地獄が見てきたのは一度や二度ではあるまい」。初対面ではあったが、信長の鋭い眼力は人目で嘉隆の本性を見抜いた。「三度ばかり」。嘉隆は軽く会釈してその場を退いた……。織田信長に気に入られ、世界初の鉄甲船を造って毛利水軍を撃破した九鬼嘉隆。その後、秀吉に仕え、関ヶ原の戦に敗れ最期を遂げる。水軍を率いて天下に恐れられた武将に新たな光をあてた歴史長編。
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Posted by ブクログ 2017年07月27日
九鬼嘉隆と言えば海賊のイメージが強かったがこの作品では海賊と言うより土豪として書かれている。村上水軍の様な海戦を経験している訳でもなく主に物資の輸送などを担っている。案外海賊とはこう言ったものなのかも知れない。嘉隆はいち早く信長に仕官し志摩を支配したが信長の死と共に活躍の場を無くし関ヶ原では中途半端...続きを読むな行動で身を滅ぼす。嘉隆も歳をとり守成になり若い頃の様な決断力が失われたのか。九鬼嘉隆の生涯を知るにはとても良い作品でした。
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