無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
○筆者が生産者とともにブランド構築を手掛けてきた高糖度トマト「アメーラ」。96年に静岡県で開発され、徹底した「品質管理」と「ブランド戦略」によって、市場の評価を高めてきた。アメーラの生産者は、9つの農業法人の集合体であるサンファーマーズという会社で、中小企業のブランド実践事例として岩崎氏の過去の著作でも紹介されてきた。
○アメーラは2019年からトマトの本場、スペイン・アンダルシア地方での生産・販売を開始し、快進撃を続けている。「Made in Spain by Japanese」、日本人による現地生産である。
○輸出しているのは、トマトそのものというより、「ブランド戦略」だ。アメーラは、スペインを代表する百貨店の野菜売り場に並び、スペイン国内では最も高い価格で売れている。
○欧州進出のきっかけは15年のミラノ国際万博の展示会だった。そこからブランドネーム、ロゴからパッケージデザインに至るまで、あらためて海外向けにブランド戦略を練り直し、現地生産・販売を開始した。
○本書では、「アメーラトマト」のスペインにおける実践プロセスと、海外諸国の消費者を対象に実施したオリジナル調査結果をふんだんに盛り込み、日本の中小企業や一次産品生産者向けに「海外におけるブランドづくり」の羅針盤を提示する。
○アメーラトマトの成功事例を中心に論じているが、農産物にとどまらず、海外市場に打って出ようと考えている中小製造業のマーケティングすべてに参考となる内容である。
Posted by ブクログ 2022年08月11日
高品質な農産物というブランドが、ヨーロッパでは空いているという視点が非常に興味深かった。スペイン企業との座組みについてもっと知りたいと思った。
農産物という違いを見せにくい商品のブランディングのお作法という点で非常に参考になる書籍だが、「さいごに」のところで書いてあった通り、絶えず品質向上とブランド...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年05月28日
「アメーラ」はトマトのブランドである。しかし、品種名ではない。独自の生産方法により、高糖度なトマトができるそうだ。
本書はアメーラを題材にブランドの確立、維持について解説されている。
ブランド力と知名度は違うとの点、同感である。
ブランドネームを商標登録して、そのことを宣伝すればブランド力は付くと考...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月08日
『農業のマーケティング教科書』『観光ブランドの教科書』の著者の2021年末に出版された最新刊。
ブランドやマーケティングについては前著と重なる部分があるが、日本のブランドトマトの世界進出のプロセスが書かれていて、読み物として面白い。
『アメーラ』というブランド名の由来は、静岡の方言とのことで、静...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。