■まとめ
・プライステックとは、プライスとテクノロジーを組み合わせた造語で、その名のとおりプライシングを行うための技術やサービスの総称である。価格を決める主体者やタイミングによって分けられた三つのカテゴリーがある。
・ダイナミック・プライシングは、売り手主導で、主に時間軸での需要変動に対応して行われるプライシングのこと。航空業界、ホテル、観光、交通、Eコマースなどで適用されてきた。
・ブレ・プライシングは、売り手買い手双方が関わり、購入の直前に価格が決まるプライシングのこと。オークションやフリマアプリなどが代表的。
・ポスト・プライシングは、買い手主導で、サービスの体験後にその評価を踏まえて行われるプライシング方法。Pay as you like 方式とも呼ばれ、適切な価格帯がわからない新商品や、多くの人に体験してもらいたい商品などに用いられる。
・新しいプライシングの活用が進んでいるのは、観光、交通などの、①在庫を翌日に持ち越せない②需要が時間軸で変わり、ムラが大きい③供給量が固定的といっ特徴のある業界だ。似た特徴を持つ物流、サービス業、外食などの業界でもこれから進んでいくと考えられる。
・プライステックの広がる背景には、「Eコマース」「電子決済」「データ分析」という三つのテクノロジーの普及がある。