廃遊園地の殺人

斜線堂有紀

銃乱射事件のため廃墟となった遊園地。時を経て集められた廃墟マニア、そして事件は起こる。新世代の旗手が紡ぐ本格ミステリ！


失われた夢の国へようこそ
この推理、未体験ゾーン。


新世代の旗手が紡ぐ今年度の大本命！待望の本格ミステリ長編！


プレオープン中に起きた銃乱射事件のため閉園に追い込まれたテーマパーク・イリュジオンランド。廃墟コレクターの資産家・十嶋庵(としまいおり)はかつての夢の国を二十年ぶりに解き放つ。狭き門をくぐり抜け、廃遊園地へと招かれた廃墟マニアのコンビニ店員・眞上永太郎(まがみえいたろう)を待っていたのは、『このイリュジオンランドは、宝を見つけたものに譲る』という十嶋からの伝言だった。それぞれに因縁を抱えた招待客たちは宝探しをはじめるが、翌朝串刺しになった血まみれの着ぐるみが見つかる。止まらない殺人、見つからない犯人、最後に真実を見つけ出すのは……

最注目の俊英による廃墟×本格ミステリ！

【目次】
第一章 失われた夢の国
第二章 着ぐるみに死す
第三章 燃える迷宮
第四章 事件は巡る、星は回る
エピローグ

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内ミステリー
• 出版社: 実業之日本社
• ページ数: 320ページ
• 電子版発売日: 2021年09月24日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 5MB

[ブクログ · ★★★★☆]

廃園した遊園地で巻き起こる連続殺人事件
遊園地ならではと言うべきか、着ぐるみやアトラクションを用いたトリックには斬新だなと感じた
冒頭から非日常を余すことなく使い切る悪夢の連続
光と影が混ざり合い、一体となった舞台にピッタリの展開で幕を下ろす
とても面白かった

[ブクログ · ★★★★☆]

設定はすごく良かった。主人公たちが遊園地を探索するのもワクワクしながら読めた。ただ、過去の事件とのつながりが複雑でわかりづらかった。

[ブクログ · ★★★★☆]

主人公いいなぁ。いい意味で普通だけど、何処か特別感もあって好きだわ。
話は二転三転するし、驚きもあるし、特別探偵がとかじゃないけど、しっかり伏線回収されてるし、相変わらず一人百面相してたわw
いやぁ、面白かったっ！

[ブクログ · ★★★★☆]

20年前のプレオープン時の惨劇でそのまま廃園となった遊園地「イリュジオンランド」ある日、持ち主の十嶋の招待で廃墟マニアのコンビニ店員、眞上は彼の地を訪れる。そこには遊園地の関係者や廃墟関係の人物が集まっていた。十嶋により遊園地の所有権が譲渡される「宝探し」を行うよう告げられた招待者達。全員裏がありそうで…。な中で起きる連続殺人。探偵役の眞上の廃墟について語る美学やコンビニ店員の知識での推理がなかなか新鮮。20年前と現代の事件のリンクを丁寧に拾っていくし、廃遊園地わくわくするし、園内マップとか凝ってるし、被害者は着ぐるみ着せられて鉄柵に刺さるし、全体的にはいい感じなんだけどどうもいまいち感が。淡々と進み過ぎるせいかなぁ。

[ブクログ · ★★★★☆]

楽しかった。
なかなかミステリとして凝っていて断章とされるパートも稚気と騙しに溢れているし、ミステリを楽しく描いている。

[ブクログ · ★★★★☆]

久々にちゃんとした？探偵が円満解決。コンビニ店員で片付ける説明口上もよし。
結局、眞上の過去やら十嶋庵の実態とか、わかるようでわからないもやもやは残るけど、これって続編への布石ということで期待してもいいのかな？
キャラもいいので、次回作も楽しみ。

[ブクログ · ★★★☆☆]

巻頭に付いている園内パンフレットにもうワクワクが止まらない
遊園地が舞台のミステリーはなかなかないし、クローズドサークルにしては広すぎる空間というのが新鮮でした。ストーリーも程よく深みがあり、人名が難読なのを除けば読みやすい読みやすい１冊でした

[ブクログ · ★★★☆☆]

凄惨な事件が起こったために正式オープンを待たず閉園した幻の遊園地。そこに集められたのは廃墟マニアと遊園地にゆかりのある人物たち。
地上の楽園となるはずだった遊園地と、かつてその地にあった閉鎖的な過疎集落、引き起こされた悲劇の裏にある真実とは？

朽ち果ててゆく廃墟で暗躍する殺人犯と、集められた人々の本当の目的が絡み合い、濃霧の中手探りで宝探しをしている気分に。
主人公となる廃墟マニアの素性も不明で、わからないことだらけですが、事件のヒントはちゃんと載っていたようです。
廃園した遊園地に、不気味な着ぐるみ、閉じ込められた男女、というシチュエーションはスプラッタ映画のようなパニック物を連想させますが、(たしかに犯行は残忍ではあるものの)グロテスクな表現ばかりが誇張されているわけではありません。
ちゃんとミステリーがあり、動機があり、素人探偵がトリックを解いてくれます。
登場人物(特に主人公)の掘り下げが浅く感じて星は3つですが、程よいホラーも感じられる読みやすいミステリーだと思います。

[ブクログ · ★★★☆☆]

『僕が言ってるは、可能性の話。（中略）廃墟を舞台にする以上、そういうことが出来るっていうことなんよ。』
上手く言えないけど、斜線堂さんの小説はいつもこういう雰囲気あるよなぁと思います
本作も、登場人物たちの行動原理や細かい所にしっくり来ない所は正直多々あるものの、
廃遊園地という特殊な舞台と浮世離れした主人公たちの空気感に呑まれるような感覚を味わいながら
斜線堂ワールドを堪能しました

[ブクログ · ★★★☆☆]

廃墟の遊園地で起こる連続殺人。20年前の銃乱射事件との関係は。

廃遊園地に集められた元従業員や廃墟マニア。
開催された宝探しの景品は、遊園地。
参加者は何が目的で参加したのか、なにを隠しているのか。そんな中、残忍な死体が。

コンビニバイトの経験を活かした推理力が面白い設定。
描写が少なく、人物や景色、死体の有り様が想像しにくかった。誰が誰で、入れ替わりがどうあったのかがすぐに理解できなかった。
主人公の生い立ちも、もう少し詳しく書いてほしい。