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Posted by ブクログ 2016年08月22日
この漫画はガロに連載されていた頃から生意気な当時9歳の小学生の私は読んでいた。
路地の入り組んだ寺島町には『ぬけられます」とか『ちかみち』の看板がところどころにある。未だによくわからない看板だが、袋小路があるからこんな看板があるのだと最近理解した。
似たような漫画に『三丁目の夕日』があるのだか、...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年10月20日
荷風とは違った玉の井の風景。スクリーントーンなんて使わずに描きこまれた線の繊細さが叙情をさそう。そっと寄り添ってきたものにしか描けないやさしさと懐かしさと、もう取り戻せない思い出への愛情が深く心にしみる。実際には悲しい女たちの記憶なのだろうが、少年の目を通すことで、こんなにも温かみが感じられるのか。...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年12月25日
今をときめく東京スカイツリーの下には、ほんの50年くらい前までこんな街があったのだ。
今、日本の社会から闇が消えようとしている。
何でもかんでも綺麗にすれば良いのか、人間が不完全である以上、社会も不完全であることが実は健康なのではないか?
現代は社会を綺麗にしすぎた反面、人間が不健康になってしまっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年08月07日
戦前の色町“玉ノ井遊郭”での少年キヨシの身の回りを描いた漫画。
どこかのブログで作品評を読み、「ほう、東京大空襲のおはなしなんだ」と軽い気持ちで購入。
作品の舞台、玉ノ井が現・墨田区東向島あたりである事をまったく知らなかったので読んでびっくりした。
本書の内容や価値とはまったく関係ないところで、もっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年09月14日
滝田ゆうの代表作。寺島町というのは現在の東向島のあたりを指し、つまりは永井荷風の「墨東奇譚」でおなじみの「玉ノ井」のあった地域。この私娼窟に住む少年キヨシを主人公として、玉ノ井で生きる人々の姿を戦前・戦中の雰囲気とともに活写する。実際に玉ノ井で幼少期を過ごした作者の姿が、キヨシに反映されている。
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