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自我にとじこもる一郎の懐疑と孤独は、近代的人間の運命そのものの姿である。「行人」の悲劇は、単なる一夫婦の悲劇ではない。人間そのものの心の深淵に、その宿命的な根を求めなければならない性質の悲劇だ。「死ぬか、気が違うか、宗教に入るか」主人公の苦悶は、漱石自身の苦しみでもあった。大正元年作。
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Posted by ブクログ
何回目の再読か覚えていないけど、相変わらず良い。
暴風雨の夜のくだりは有名ですが、いつも『彼岸過迄』と取り違えていて、読み始めてそうだった、そうだったと思い出す。
まぁそれはどうでも良いのでさておき、あまりに急な展開は確かに構成上の問題はあるのかもしれないけど、そこに主眼を置くのではなく、あくまで一郎とそれを取り巻く人々の無声の交錯に注意を注ぐだけでこの本の読み応えは十分にあるかと。誰にでも身に覚えのあるような振る舞いだけで、かつ、現在のようなどぎつい設定・描写もなく読ませる、漱石ってよく人を見ているし、上手いなと感心します、毎度ながら(って文豪に対して傍若無人な態度ですか)。
ところで暴風の状況が異なるほど和歌の浦と市内の距離ってそんなに遠くないかと、そこのところはご愛敬?
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