「SROIって何ですか?」
「Social Return On Investment の頭文字で、社会的投資収益率と言います。通常はROI(投資収益率)で、いくら投資したら、いくら収益が上がったかを計算しますよね。SROIは、 単なるリターン(経済的な収益)ではなく、社会的価値としてのリターンを計算し、 しかも金額換算することで、収益率を計算できる、というものです。
例えば、100万円投資したら、150万円のリターンがあればROIは15ですよね? 同じように、100万円投資したら、150万円分の社会的価値を生み出しているということがわかれば、SRO1は1.5、となるのです。こうすれば、投資に対してどのくらいの価値を生み出したかを見える化することができます」
まず、SROI分析を行う際には、次の8つの原理を遵守することが求められます。
①ステークホルダーに関与してもらう (Involve stakeholders)
②変化を理解する (Understand what changes)
③重要な物事を評価する (Value the things that matter)
④重大な影響を及ぼす物事のみを評価の対象とする(Only include what is material)
⑤過剰な主張をしない (Do not over-claim)
⑥透明性を担保する (Be transparent)
⑦結果を検証する (Verify the result)
⑧対応する (Be responsive) ※2021年に追加された原則
この原理の多くは会計原則を援用したものですが、「ステークホルダーの関与」はSROI ならではの原理だといえるでしょう。どれも当たり前だと思われる原理ですが、SROI分析のプロセスを通して、これらの原理を遵守しているか、きちんと意識しながら進めていくことが重要です。そうでないと、信頼性のない、身勝手な計算になってしまいかねないからです。
これらの原理を遵守しながら、SROI分析は次の6つのステージで進めていきます。
ステージ①分析の範囲の決定とステークホルダーの特定
ステージ② 活動のアウトカムのマッピング(インパクトマップ作成)
ステージ③ アウトカムの実証と評価
ステージ④ 活動のインパクトの確認
ステージ⑤ SROIの算出
ステージ⑥ 結果の報告と組織への定着