アイドライジングは、アイドルが企業の技術を活かし作られたバトルドレスを身に纏い、
ステージで戦いを繰り広げるというもので、何処かプロレスを彷彿とさせるものがあります。
それを見目麗しい娘達が行うと言う事がプロレスとは異なる点でしょうか。
ひょんな切欠から上京し、アイドルとなった長身のモモはライバルや
...続きを読む女王等トップクラス選手と知り合い、
戦いを経験してきました。
モモに目をかけている先輩アイドルのタキ・ユウエンは、前回の騒動でモモの要請を受け
自社の電車をストップさせたのですが、その貸しを返す事として
モモに学祭期間中タキとデートする様迫り、モモも了承せざるを得ず、複雑な学祭へと突入します。
学祭と同時期にクイーンの称号目指してアイドルの最高峰・オペラ・オービットが戦うエリザベス予選も開催。
トップクラスのアイドルであるタキも予選に参加していたのですが、
学祭でモモ絡みのトラブルに巻き込まれ負傷してしまい、棄権せざるを得なくなります。
落ち度はないものの自分の所為だと感じるモモに、
タキは自社の新作バトルドレスで覆面アイドルとして代わりに出場する様要請します。
まだ素質だけで戦うだけのモモにタキは先輩としてアイドルを続ける上での何かを掴んで欲しいと願い
モモを今までに経験した事のない厳しい戦いへと進ませます。
何の為にアイドルとして戦うかを問われるモモ、
アイドルとして常にトップクラスにありながら、女王の座をまだ本気で目指してはいなかったタキ
そしてタキに憧れ、真剣の対戦が敵う寸前で新人との茶番を組まされ、
失意と怒りをモモにぶつけたガチガチの格闘派アイドルのキジョウ。
それぞれの思惑が錯綜しつつ物語はエリザベス予選最終日へと向かいます。。。
可愛いイラストからは思いも寄らぬ展開で物語が進んでいて驚いています。
私はプロレスは見ていても余り面白いと感じませんし、理解できない部分が多くありますが、
そうした演出も含めた戦いを繰り広げると言うアイドライジングは
プロレスに相通じる部分がある様に、読んでいて感じます。
彼女達の思いはとても熱く、そして展開もスポ根的に熱くも感動的に進められ、
それが特に表現された3巻目だったと感じます。これは思わぬ掘り出し物の作品だったかも。
キャラクターもそれぞれにきちんと個性が分けて描かれており、
本当の意味でスタートラインに立ったモモが今後どの様に成長して行くか、
それを作者がどの様に描いてくれるのかが楽しみです。
本巻の戦いの終わりのモモの満面の笑顔が文章描写としても
挿絵としてもとても秀逸であったと感じました。上手い(*^ω^*)