井上寛司の作品一覧
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「井上寛司」の「「神道」の虚像と実像」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
「神道」の虚像と実像 井上寛司 講談社
神道はその昔中国から輸入した言葉であって
「じんどう」とか「しんどう」と発音されていたのが
当時のヤシロ・ミャ・モリ・ホコラなどの縄文アミニズムから
天皇支配の古代律令制度による神社となることとならんで
天武天皇の名において民衆の心を一つに結ぶため
古事記が作られ日本書紀を独立国として諸外国に顕した
それ以後神道は「しんとう」と名を改めて
仏教や儒教と絡みながら
明治維新までの国家を支える使命をもつことになった
正確を期すならば神社は7世紀後半に天皇による中央政府により
官舎と呼ばれて全国を治める神殿を持った宗教施設である
しかしヤマト政権によってこ
Posted by ブクログ
神道が太古から連綿と続く自然発生的な日本固有の宗教である、という見方が誤りであり、それがどのように形成されたものであるかを、古代から近現代にわたる歴史を概観しながら明らかにしようとしている。著者の立場ははっきりしているので、論旨は明快でわかりやすい。日本に古来から見られるのは、一貫した神道でも仏教でも儒教でもなく、「融通無碍な多神教」とそのパーツにすぎないカミ・ホトケだけである(著者よりすこしオーバーな表現だが…)という捉え方はなるほどと思いつつも、国家神道が政治権力を背景としていたとはいえ、なぜあれほどの猛威を振るったのかについて、もう少し知りたいような気がした。
Posted by ブクログ
神道は「日本固有の民族的宗教」であるという見かたをしりぞけ、古代の律令国家による宗教政策においてすでに「神仏習合」の最初のステップが開始されていたことを実証的に示すとともに、その後の神道の形成・変容の過程をわかりやすく解説しています。
古代において、神祇信仰は仏教などと対比されるような自立した宗教ではなく、修験道や陰陽道とならぶ祭祀および儀礼のひとつとして、日本古代の宗教状況の一部を成していたと著者はいいます。さらに中世における神道のありかたについて、著者は黒田俊雄の顕密体制論を参照しながら、「王法仏法相依」論と同様の理論構築がなされ、それが「本地垂迹説」となったと論じられます。吉田兼倶の唯