高橋大輔の作品一覧
「高橋大輔」の「最高におもしろい人生の引き寄せ方」「剱岳 線の記 平安時代の初登頂ミステリーに挑む」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「高橋大輔」の「最高におもしろい人生の引き寄せ方」「剱岳 線の記 平安時代の初登頂ミステリーに挑む」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
小説・文芸
Posted by ブクログ
タイトル、そして著者の名前(高橋大輔)から、なんかイロモノっぽく思ってしまうけど(俺もそうでした。さーせん)、エエ意味でがっつり裏切られる傑作ノンフィクション。
映画化もされた新田次郎の名作山岳小説「剱岳 点の記」で、主人公らが剱岳に登頂、四島三角点を設置した際、彼らは奉納されたと思われる剣と錫杖を発見している。これは実話であり、では明治の測量技師たちより先に、つまり剱岳のファーストクライマーとは誰だったのか?
を探るのが、この本の主題である。
さらに著者は、誰が?だけでなく、ファーストクライムの5W1Hを全て解明すべく、資料を漁り仮説を立てて、現場検証し、仮説が崩れたり疑問が出たら、さらに資料を漁り、他人に話を伺い、仮説を立てて現場検証…PDCAを念入りに繰り返していく。
謎解きの道中で、歴史ロマンに思いを馳せ、その土地の風土を細かく観察し、実際に山を登れば登山ルートだけでなく廃道を探り、藪漕ぎをし、ヌタ場をクライミングまでしてしまう。その描写が実に面白い。歴史、土着風土、登山等々あらゆる好奇心を刺激してやまないのだ。
彼がたどりつく5W1Hの答えは、ある程度の物的証拠と状況証拠があるとはいえ、仮説に過ぎないが、相当説得力のある説だと思う。
山登りをするにあたって、単に体を動かすのが気持ちよくて楽しいハイキングに留めるのではなく、予習でも道中でも下山後でもいいので、こういった歴史的背景に思いを馳せててみるというのは、趣味の幅と厚みを大いに肥やしてくれるだろう。
Posted by ブクログ
新田次郎が書いた有名な!?「剣岳・点の記」にも出てきますが、明治時代に剣岳の測量に入った人よりも先に
剣岳山頂に登った人がいる・・ということを聞いた冒険家が、誰が、いつ、なんのために、どこから、のぼったのかを調査、検証、するまでのドキュメンタリーです。
山を登ることは、自分との闘い、とか、達成感を味わいたいとか、人さまざまなのでしょうが、立山は、富士山、白山と並ぶ霊峰で、昔から山に神々が宿り、生命の誕生と終わり、そしてあの世があるとし、特に剣岳は、江戸時代から地獄の山として入山禁止になっていました。見るからに険しく、危険な鎖場がある山です。だからこそ、山登りには、魅力的な山なのでしょうね。
でも、今回は、一人の人間の満足を得るための山登りではなく、宗教と国益が織りなす歴史を紐解く山岳ドキュメントになっています。(興奮)
沢山の文献と人からの聞き伝えや情報を調べぬいて、事実を明らかにしていく様子は、鬼気迫るというか、執念と言うか。すこしずつ見えてくると、読んでいても先が気になる、気になる。。
剣岳ふもとの上市町に残る真言密教の遺跡や大日大岩山の不動明王像や阿弥陀如来像のいわれや山にある陰陽石(神宿る石)など、知らなかった歴史遺産がどんどん出てきて、山は山登りだけのものじゃなかったんだと心震えました。
剣岳や立山に関心ある方は、是非、一読あれ。
Posted by ブクログ
明治末期。日本地図完成ため越中剱岳に三角点埋設の命を受けた参謀本部測量部の柴崎芳太郎一行。
幾多の困難の末到達した前人未到のはずの山頂には、なんと古代の錫杖が残されていた...
というのが新田次郎「剱岳 点の記」。小説ながら大筋は実話。
で、この相当痺れるエピソードの割に作中特に掘り下げられることもない錫杖。いったい誰がなんの目的で奉納したのか?という謎にガチで迫ったのが本書。
史料と微かに残る地名から点と点を繋げてファーストクライマーの登攀ルート(線)を推理していく。
決定的証拠がないので推理の域は出ないものの、なぜ開山時の記録が残っていないのかという点も含めかなり納得感のある説明。
今年読んだ山関係の本の中では一番面白かった。
現代日本にもこんなインディ・ジョーンズばりの探検のテーマが残ってたのか、いや有名な話なんだけど、みたいな感銘があります。