ソフィーはカルパティア王国の若きプリンセス。皆に美しいと崇められた祖母や母とは違い、地味で、救いがたいほどやぼったいプリンセスだ。公務に追われる毎日、愛してもいない相手との縁談話。そんな日々に、満たされない寂しさを募らせていた彼女は、アメリカで会議に出席した帰り、ついに行動に出た。眼鏡をコンタクトに
...続きを読む替え、髪をブリーチし、流行の服に着替え、ボディガードの目を盗んで逃げ出したのだ! そして身を隠した町で、ハンサムな男性スティーヴに出会う。地味なお姫様という自分を隠したまま、彼に惹かれていくが……。
お姫様なんだから、身なりについてのコーディネーターくらいいただろうと思うけど。国外に行くのにボディガードが一人というのもあり得ない気が。そういった気になる部分はあるけど、とにかくヒロインの頑張りがかわいい。ヒーローのヒーローらしい度の外れた責任感も当事者じゃなければ微笑ましい。両親の死という悲劇を知っているヒロインと、その悲劇のただなかにいる子供たちが次第に心を通わせていく過程もほろっとくる。