ウィリアム・トレヴァーの作品一覧

「ウィリアム・トレヴァー」の「トレヴァー短編選集1」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

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作品一覧

  • トレヴァー短編選集1
    NEW

    トレヴァー短編選集1

    小説・文芸

    4.5
    1巻1,287円 (税込)
    英語圏最高の短編作家、トレヴァーの傑作集を刊行開始 中島京子 「胸に残るおかしさとこわさと切なさ、そして奥深さ。 巨匠の凄腕を堪能しました。」 小池昌代 「トレヴァーを読む。すなわち、深淵と刺し違える。」 西加奈子 「人間に起こりうる「全て」のことを短編で描き切るなんて、一体どのような魔法なのだろう。」 英語圏最高の短編作家と称されるウィリアム・トレヴァーの傑作集。すれ違う言葉が織りなすおかしく切ない一日を描いた「ケーキを食べて酔っぱらった日」、幻想の自己像に囚われた男の滑稽さをグロテスクにあぶりだす「レイモンド・バンバーとミセス・フィッチ」など、新訳4編を含む全8編収載。20分の読書が、読者の世界観を静かに反転させる極上の短編の詰め合わせ。 解説 栩木伸明 【目次】 ケーキを食べて酔っぱらった日 レイモンド・バンバーとミセス・フィッチ ミス・スミス 午後のダンスの集い アトラクタ 秋の日射し マルヴィヒルの形見 聖人たち 「本能的な小説家」登場──少し長めの訳者あとがき

ユーザーレビュー

  • トレヴァー短編選集1

    Posted by ブクログ

    「The Day We Got Drunk on Cakeケーキを食べて酔っぱらった日」
    友達の所にいった僕は、友人の夫の悩み事解決を頼まれるが、何となく気が乗らない。何度となくルーシーという女性に電話すると。

    ルーシーという女性が僕にとってどんな存在なのか、というのが電話の経緯で次第に明らかになっており、主題は実はこれだったと気づく。それにしても、もう一押しが足りないのか、押しても結局はダメなのか。失恋は、まだ決定的ではない気がするのだが。

    「Raymond Bamber and Mrs Fitchレイモンド・バンバーとミセス・フィッチ」
    集まりで地味に座っていたレイモンド・バンバーは、ミセス・フィッチから話しかけられる。彼女は集まりのメンバーの何人かと知り合いのようだ。自分を褒めてくれるミセス・フィッチに嬉しくなって、ついつい話し込んでしまうレイモンドだったが。

    途中から話題が変な方に傾いていき、あれあれ、この女性危ない人?と思いきや、実は真実を言ってたりして。乗せられてしゃべったレイモンドの見立てが正しいのか、それとも周囲のミセス・フィッチ評が正しいのか、それともミセス・フィッチは本当に真実を言っているのか。いずれにも受け取れるオープンエンド。

    「Miss Smithミス・スミス」
    トレヴァーには珍しいホラー。ミス・スミスは学校の先生で、生徒のジェイムズは彼女に気に入られようとするが、なぜか裏目に出てばかりで叱られる。ミス・スミスは結婚して子供が生まれるが。

    直接的にジェイムズとミス・スミスの子供に関係がある描写はないが、それまでの経緯で読者を何となく誘導していくイヤミス。

    「Afternoon Dancing午後のダンスの集い」
    友人と4人でダンスをするのが楽しかったアリス。しかしその友人が亡くなってしまい、一人でダンスの集いに出向いたアリスが感じたのは。

    何となく感じていた好意が実はさほどでもなかったと気づく。ラストに流れる音楽がヒロインをぱしん!と打っているようで。

    「Autumn Sunshine秋の日射し」
    問題児の末っ子が彼氏を連れてくる。。これまでに娘三人が結婚し、そのうち二人が相手を連れてきたが、牧師の父親はどれも気にいらなかった。それでも亡き妻はいつも相手の良い所を見つけ出してきた。

    結局花嫁の父親ってこんなもの、という諦観と、今は亡き妻への愛情がうっすら感じられる。

    「Mulvihill’s Memorialマルヴィヒルの形見」
    実直なマルヴィヒルは亡くなってから危ない趣味が見つかってしまい、笑いものにされる。どころか、その秘密の趣味を会社の取引に利用されてしまう。あんまりだと思ったある人は。

    勧善懲悪のニュアンスもあるが、全体的にはユーモア。「ミス・スミス」の対極。

    「ミス・スミスMiss Smith」「アトラクタAtracta」「秋の日差しAutumn Sunshine」「聖人たちSaints」はアイルランド・ストーリーズに収録済み。

    0
    2026年09月15日
  • トレヴァー短編選集1

    Posted by ブクログ

    どこか哀愁を感じさせる文体で、時間がゆっくりと流れていて、作中に出てくる舞台が自分の故郷かと思わせるようなどこか懐かしい感情が読んでて湧いてきました。
    著者のウィリアム・トレヴァーは、1928年にアイルランドに生まれた作家で、教師、彫刻家、コピーライターなどを経て、60年代から作家を始めた。特に短編が優れていて、何度もノーベル文学賞の候補にもなっていた。
    本作を通して見えたのが、短編のいい所を上手く引き出しているところで、そこまでインパクトの
    あるストーリーでもなくて、登場人物もそこまで
    引きつけられるような感じでは無いのだが、暗い印象の登場人物たちに何故か感情移入をしてしまう。作中にはイギリス、アイルランドの歴史が
    多く語られていて、宗教、独立など今も根強く残る問題が多く語られている。
    勉強のつもりで読んでみるのも良いと思います。

    0
    2026年08月14日

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