作品一覧

  • 毒物の魔力―人間と毒と犯罪
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    フグ毒からサリンまで、この世は毒物で一杯だ!―― 人はなぜ、古今東西、毒物に魅入られるのか? さらに、人はなぜ微量の毒で死ぬのか? 迫りくる毒社会の恐怖を、事件、事故、戦争などを通して分かりやすく解説。 ●毒の怖さは、ごく微量でも人を殺せるところにある。毒はごく微量で、生体のメカニズムの微妙で微細なところに作用して、大きな生命体を殺してしまう。猛毒と呼ばれるものは、やはり不思議な存在である。毒による殺人事件を見ていくと、殺人者はそんな毒の不思議な魔力に、とりつかれてしまった者のように見える。この本では、古くからの毒、新しいタイプの毒、さまざまな毒物の毒性を紹介し、その作用のメカニズムをみていく。またそれとともに、科学者、企業人、医者、宗教信者、毒物事件の加害者・被害者など、さまざまな人々が登場する。毒をこの世から一掃することはできないが、私たちはその本質を知ることはできる。知ることは、「毒はもう怖くない」といえるようになるための入り口に立つことである。
  • 七三一部隊 生物兵器犯罪の真実
    3.3
    1巻869円 (税込)
    日本は大陸で何をしたのか? 軍医中将石井四郎と医学者達が研究の名で行った生体実験と細菌戦の、凄惨で拙劣な実態。残された資料を駆使して迫る、もう1つの戦争犯罪。戦争は終わらない。(講談社現代新書)
  • 原発とプルトニウム パンドラの箱を開けてしまった科学者たち
    3.0
    1巻880円 (税込)
    自然状態ではほとんど存在しない猛毒の放射性元素、プルトニウム。原爆の材料として科学者によって人工的にこの世に生み出された。核兵器所有国、ならびにいまは北朝鮮とイランが、この物質、プルトニウムを隠し持っていると疑われているが、じつは、日本も「平和の原子力」=原発の使用済み燃料として、長崎原爆5000発分のプルトニウムを所有している。テロリストにも狙われるプルトニウム。この問題をめぐって、いま日本は、どうしたらいいか、大きな岐路に立っている。 いったいどのようにしてプルトニウムは科学者によって作られたのか。自らの好奇心に忠実に真理に迫る科学像から政治や経済、国家の動向に左右される科学へ、科学の性格が大きく変質した20世紀前半の半世紀を、懸命に生きる科学者たちの群像としていきいきと描き出す。そして今日の日本の原発とプルトニウムをめぐる複雑な事情にメスを入れる。

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ユーザーレビュー

  • 七三一部隊 生物兵器犯罪の真実

    Posted by ブクログ

    よくまとまった、日本の731部隊及び関連部隊の成立から崩壊までコンパクトに記述されたらょ有心的な概説書。医学者のモラルが「天皇のため、国のため」思考停止に陥った時、人はいかに残虐無慈悲になりうるか、自立した個人と専門知識にのみ拘泥することの愚かさとそこからの脱却を求めているのも当然だろう。しかし本書刊行から25年以上経っても未だにこの国においては、滅私奉公とお上への忖度がむしろいっそう惨憺たる有様にまで悪化しており絶望を禁じえない読後感にもなってしまった。

     また著者や生前の関係者、北野政次や内藤良一(薬害エイズ事件を引き起こしたミドリ十字創設者)にもあっているが記述は短いが当然読むものにも

    0
    2019年12月02日
  • 七三一部隊 生物兵器犯罪の真実

    Posted by ブクログ

    関東軍防疫給水部(通称:満州第七三一部隊)について、科学史専門研究者である著者が残された記録を基に考察した一冊。
    中国のハルビン市を拠点に活動してきた731部隊を率いた軍医将校の石井四郎ですが、彼の医学研究ネットワークは広大で未だに真相は解明されていません。
    様々な地域で様々な人種を対象に人体実験が行われてきた証拠が発見・提出されており、「猿」と書かれていても実際は「人」を使って行われたであろうものなど…徐々に明らかになってきています。
    この組織では生物兵器の実戦使用を念頭に研究がスタートしており、混沌とした情勢下で淡々と進められてきた経緯が見て取れます。
    ナチスと同様、国ごとの正義に忠実であ

    0
    2025年11月25日
  • 七三一部隊 生物兵器犯罪の真実

    Posted by ブクログ

    薄い本なのでサクサク読めました。
    以前から知っていましたが、改めて本を読んでみて日本の暗部の歴史を感じました。

    0
    2023年06月08日
  • 七三一部隊 生物兵器犯罪の真実

    Posted by ブクログ

    731部隊は日本の愚かさの象徴だと思う。
    石井四郎の原点となった脳炎の話や研究者がサンプルを得るために墓荒しまでしたことや、人体実験の規模の割には成果が少ないという筆者の言葉が印象に残りました。研究内容の猿を人に置き換えて読むのはなかなかショッキング

    0
    2021年12月30日
  • 七三一部隊 生物兵器犯罪の真実

    Posted by ブクログ

    別名「石井部隊」。第二次大戦中のその蛮行を追っている。読み進めるのが非常に辛い本だった。

    最初は躊躇していた軍医達も「国のため」の名の下にだんだん平気に、むしろ積極的に「実験」をしていく。その目を背けたくなるような過程をやや淡々と綴る。部隊の蛮行は戦後の各国の思惑の中で処理され、戦後に医師として復帰した者も多い。あとがきではなるべく感情的にならないよう注意しながら本書を執筆したと語られている。

    現代の国家が負うべき責任について最後の方で言及され、ここは物議を醸すこともありそうだ。しかし、「○○のため」に道を踏み外す事例はいつの世もあることを思い知らされる。

    0
    2024年02月13日

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