野田卓司の作品一覧
「野田卓司」の「NIPPON 1億2千万人の見えない約束 奴隷契約― 生きづらさの答え合わせ ―」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
Posted by ブクログ
奴隷契約というタイトルで損していると誰かも書いていましたが、本物の奴隷社会を書いた2500円もする、難しい学術書に見えますよね。実は全然そういう本ではなく、今の日本の社会がなぜこうなっているかを明快に、ズバリと指摘してくれる本です。メッセージは単純明快。日本は昭和・平成OSにまだ支配されており、令和OSの若者とは合わない。前者は「波風立てない」「空気を読む」「我慢する」を引きずっており、後者は「効率重視」「個人の自由」「我慢はナンセンス」と考えます。古くは明治大正、戦前の昭和から、戦後の高度成長に至っても護送船団方式でやってきた日本は、家庭、企業、国家のレベルに至るまで同じ構造で、知らないうちに奴隷契約を刷り込まれている。浅田次郎さんのカッシーノにも書いてありましたが、属する会社や集団への滅私奉公、給料はお小遣い、退職金はのれん分けという構造は江戸時代の方向と何ら変わりがないと。しかしこれは悪いことばかりではありません。集団の力はこのほうが発揮できるし、何より人生に迷うことはない。奉仕と小遣いなのですから。私が思ったのは、定年を迎えると生きがいをなくす日本人が多いのはこれが原因ではないか。決められた仕事を我慢してやることにより共同で大きな成果が得られることを生きがいとするなら、定年後はそういうのはあまりないですよね。この本はさらに、国家レベルの交渉についても言及して曰く、波風立てなければ過ぎ去る。どんなにおかしいと思っても、争うのは損、じっとしてれば過ぎ去る。そういう姿勢について著者は否定することはなく、賢い判断かもしれないという。さて、あなたはどう思いますか、ぜひ読んでみてください。