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  • 科学否定論はなぜ人をひきつけるのか ――地球平面説から反ワクチンまで

    科学否定論はなぜ人をひきつけるのか ――地球平面説から反ワクチンまで

    ビジネス・実用

    4.1
    1巻990円 (税込)
    「地球は平らだ」と言う人を説得できますか? 地球平面説、気候変動否定論、ホロコースト否定論、反ワクチン運動など、科学や歴史の通説を真っ向から退け、専門家を疑う陰謀論が世界中に広がっている。「真理」や「正しさ」を下支えする制度を根底から突き崩す科学否定論。荒唐無稽に思えるが、その主張には「エビデンス」があり、反駁するのは意外にも難しい。真実を求める人々がなぜ否定論にのめり込んでしまうのか。現代社会に渦巻く不安や不信感の正体とは何か。その背景を読み解き、いま大きく揺らぐ私たちの知の土台を考える。 ▸「真実」を求める人ほどハマりやすい ▸陰謀論にも数値やデータなどの「エビデンス」がある ▸荒唐無稽にみえても反駁するのはかなり難しい ▸陰謀論にも「正しい」ものがある === 【目次】 はじめに 富士山は日本で一番高い山?/科学はなぜ陰謀論の問題になるのか/本書の内容 序章 「真実」を求める社会 地球平面説という謎/ポストトゥルースの時代?/科学否定論とは何か/武器としての陰謀論/「エビデンス」が問われるとき/データベース化する社会/専門家をうまく疑う/方法としての相対主義――科学知識の社会学 第一章 生き残る地球平面説 二一世紀の大航海/コロンブス神話/地球平面説の再発明/ロウボサムの子どもたち/異端な「知」のバトン/オンライン化する「啓蒙」/平らな大地と歪んだ社会/地球が球体でないことの一〇〇の証明/専門家の証言vs.自分の経験/「民主的」なコミュニティ 第二章 科学否定論とは何か 「科学否定論」という新語/疑似科学としての「科学否定論」/論破のテクニック/四つの事例/①創造論――「進化論は正しくない」/②ホロコースト否定論――「ホロコーストは存在しない」/③タバコ戦略――「タバコは有害ではない」/④反ワクチン運動――「ワクチンは安全ではない」/通説はなぜ否定されるのか/批判と否定――ジャーナル共同体の内と外/マスメディアと「偽の等価性」/近代社会のジレンマ 第三章 科学と疑似科学のあいだ 科学否定の心理学/単純な二分法を超えて/創造科学裁判――「科学」を賭けた判決/ラウダンの反論――「科学」は定義できない/ルースの再反論――それでも「非科学」は存在する/科学と非科学の線引き問題/線引き問題の逝去/マッキンタイアの「科学的態度」/疑似科学の哲学/新しい回答方針/「科学否定論」を定義する/線引き問題の社会化――「本物の科学」と「フェイク科学」/システムとしての科学/残された問題――「正しい陰謀論」を考える 第四章 陰謀論の何が問題か クライメートゲート事件/地球温暖化の発見/気候変動否定論――「気候変動は人間のせいではない」/合意を証明する/鏡の中の陰謀論/陰謀論と社会科学――もう一つの線引き問題/陰謀論の哲学/陰謀論とは何か/社会学的想像力は陰謀論でないのか/意図とメカニズム/科学社会学と無知学――二つの選択/科学否定論から反科学政策へ 第五章 エビデンスと陰謀論 「エビデンス」とは何か/エビデンスの序列化/分裂する「エビデンス」/専門家からデータベースへ/「マスクの効果」騒動――コクラン・レビュー/方法論的フェティシズム――RCT至上主義/客観性と「訓練された判断」/初心者と二人の専門家問題/顔の見える専門家/信頼と不信のあいだ/エビデンスと陰謀の証拠/陰謀論にとって「証拠」とは何か/認識論的権威――背中合わせの証拠と信頼/疑似科学と陰謀論の組み合わせ 終章 内なる否定論と向き合う 通説とは何か/論争中と論争後/陰謀を発見する/抗議運動としての否定/データベースと情報の民主化/反権威主義のユートピア/内なる否定論と向き合うには 注 あとがき 参考文献 図版出典一覧 ===

ユーザーレビュー

  • 科学否定論はなぜ人をひきつけるのか ――地球平面説から反ワクチンまで

    Posted by ブクログ

    様々な戸惑いが集約されて整理された、そんな読後感です。けして「対抗策」や「回避策」を教えるような実利的な内容ではありませんが、いま、私たちが直面している社会の一面を、「データベース化する社会」一つの方向として見ることに成功した本だと思います。
    また、考察や科学否定論の主なものに関する議論や説明等もわかりやすく、膨大な資料を丁寧に整理してくださったのだと感じました。
    最終章の「科学否定論の本当の標的は通説を制度化する社会にこそあると見たほうがよい」
    以下の本文の内容は異論反論あるかとは思いますが、私には一つの指針となりました。

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    2026年09月21日
  • 科学否定論はなぜ人をひきつけるのか ――地球平面説から反ワクチンまで

    Posted by ブクログ

    前々から科学否定論に陥る人は、その人が学力がないからに留まらない理由があるとぼんやり感じていました。反ワクチンやら地球平面論やらに代表される科学否定論を冷静に分析しており、どのような社会構造がこの問題の裏にあるのかについて学ぶことができました。

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    2026年06月28日
  • 科学否定論はなぜ人をひきつけるのか ――地球平面説から反ワクチンまで

    Posted by ブクログ

    本書では、地球平面説を入り口に、創造論、ホロコースト否定論、タバコをめぐる主張、反ワクチン運動、気候変動否定論などを取り上げ、科学否定論を科学論と社会学の立場から考察していきます。
    前半では、それぞれの主張がどのように現れ、語られてきたかをたどります。後半では、科学と疑似科学の境界、陰謀論の問題、そして「エビデンス」とは何かという問いへ進みます。
    専門家に白紙委任せず、それでも専門知を信頼できる社会はいかにして可能なのか。
    身近な事例から出発し、科学、証拠、信頼をめぐる問いへと深まります。

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    2026年09月21日
  • 科学否定論はなぜ人をひきつけるのか ――地球平面説から反ワクチンまで

    Posted by ブクログ

    科学リテラシーを扱った本であると同時に、陰謀論や科学否定がなぜ生まれ、人々を惹きつけるのかを、科学史や社会学の視点から丁寧に考察した一冊である。

    著者が述べるように、科学を科学たらしめているのは、個々の結論ではなく、その結論に至る手続きへの信頼である。そして、その手続きを担う科学者への信頼があって初めて、エビデンスは社会をより良くする力を持つ。しかし一方で、その科学的手続きが「一般の人々から意思決定権を奪っている」と受け止められることが、科学への不信や陰謀論につながるという指摘は、とても新鮮だった。

    また、「科学を批判すること」と「科学を否定すること」は全く異なるという、科学者にとっては当たり前の認識も、なぜその区別が重要なのかを歴史的・社会的な背景から理解でき、目から鱗が落ちる思いだった。

    大学生が一読して完全に理解するには少し難しい部分もあるかもしれない。しかし、科学との向き合い方や情報をどう信頼すべきかを考える上で、多くの示唆を与えてくれる一冊であり、ぜひ挑戦してほしい。

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    2026年08月04日
  • 科学否定論はなぜ人をひきつけるのか ――地球平面説から反ワクチンまで

    Posted by ブクログ

    科学を否定する人々、反ワクや地球平面説、陰謀論など多岐にわたる「否定」を否定の仕方によって分類し、名称は聞くけれども、一体誰が信じて広めているのか、なぜ占星術などの擬似科学とは分けられるべきなのかについて解説してくれる良書。

    筆者の研究人生の原点となったエピソードも個人的に非常に共感でき、AIが発達してAIの言うことをメディアより信じる人が増えていくことを考えると、もっとたくさん本を読んで思考力を身につけなければいけないなと感じた。

    誰もが陥りやすい情報のわなに気付けることに加え、読書モチベも上がる一冊。

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    2026年07月07日

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