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「ルイ・テイシェイラ」の「アメリカ民主党 失敗の本質―「中間層・労働者」は、なぜ「トランプ支持」に突き動かされたのか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ルイ・テイシェイラ」の「アメリカ民主党 失敗の本質―「中間層・労働者」は、なぜ「トランプ支持」に突き動かされたのか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
最近イランとの開戦を見ても分かる通り、アメリカのトランプ大統領の行動は一般人だけでなく、いわゆる専門家と呼ばれる人間にとっても予測不可能のようだ。そのトランプ大統領はアメリカでは共和党に属している(ことになっている)。日本のように議院内閣制ではないアメリカでは、民主党の候補と共和党の候補が決定され、最終的に大統領選挙によって大統領が決まる。言い換えれば、トランプは民主党の候補を打ち破って大統領になったわけだ。
もしトランプが指示を受けなければ大統領になることもなかったわけだし、もっと極論すれば民主党の候補が十分に強ければトランプの再選を阻止することができたわけだ。つまりトランプ大統領誕生の責任の一端は民主党にあったと言える。
本書はそのトランプの再選がなる前ちょうど1回目の大統領任期が終わった後の民主党バイデン政権時代に書かれた一冊だ。もちろん、著者たちの危機感はトランプといった大統領が生まれたことにあったわけだが、彼らが描くものとしてはそこだけではなく、なぜ長期的に民主党が凋落していったのかということを解き明かすことにある。
そして本書に書いてある内容は、自分のようにある程度リベラルであると認識している人間にとってはまさに日常を感じていたことであり、民主党が極端な政策を取ることになった理由と、その結果が具体的な数値をもって明らかにされている。
例えば本書で取り上げられる民主党の政策の中の一つにトランスジェンダー政策がある。本書によれば、トランスジェンダーの人権を守るべきだというその思想に一定程度賛成する人間は多いが、一方でその中の多くの人がトランス女性がスポーツで女性の部門に参加することは望まないとある。
この感覚は、スポーツをある程度やった人間であれば誰しもが共有する感覚だろう。そのように部門が分かれているのは何も性的な差別ではなく、単純にスポーツを行うにあたっての身体的な違いが明らかであるからだ。ところが民主党は、その生物学的な性とジェンダーを意図的に混同させて、極端な政策を取るようになっていると、著者は批判をする。
他にも、穏健な人であれば多くの人が支持をしたような政策であっても極端に振れてしまったが故に、一般の人からの支持を失い、その結果が共和党に流れたということが明らかになっていく。本書が書かれたタイミングでは、トランプ大統領はまだ再選されていなかったので、結果として本書が指摘した事項は解決されないまま民主党内に残ったということになる。
また、本書が指摘していることはアメリカだけでなく多くの国で、いわゆる左派に当てはまること部分が多い。いわゆる政治学的な本ではないが、ジャーナリスティックな観点から、左派(本書では右派も同じように極端であるとは書かれている)が極端な意見を採用し、その結果としてどのような投票行動が導き出されるかということを明らかにしている非常に良い本だったと思う。
Posted by ブクログ
米民主党の中の人が書いた、民主党の問題点の洗い出しの本。
民主党が敗北したのは、経済政策的には新自由主義に舵を切り、庶民(労働者を主要な層とする)を見捨て、文化闘争を政治の場に持ち込み争点/政策としたうえで、過激な主張を繰り広げ、多くの米国人を置き去りにしたためだと喝破している。民主党の欠点を民主党の中から暴いているため、多くの米国人=一般的な米国人が民主党を指示しなくなった解説に、説得力がある。
さらには、訳者のあとがき通り、我々日本人は、米国のそのような政治状況についてあまりにも無知であり、お花畑すぎる認識であることを痛感させられる。