作品一覧

  • 石原吉郎セレクション
    4.5
    1巻1,210円 (税込)
    戦争体験を取り上げた作家・詩人は数多い.石原吉郎は,シベリアのラーゲリで不信と連帯,密告と報復,死者と生者の交錯する極限を生きた.その体験を自己への凝視,告発と断念,絶望と祈り,沈黙と発語の拮抗する内面における,硬質にして静謐なる言葉で表現した.石原吉郎の散文を精選して,その文業の核心をテーマごとにまとめる.

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ユーザーレビュー

  • 石原吉郎セレクション

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    満州でソビエトのスターリン下で捕虜と強制労働を1953年まで結局8年間抑留される。その捕虜生活のエッセイとまた詩が掲載されている。詩よりもエッセイの方が読みごたえがある。歴史の本として薦められた。

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    2025年02月06日
  • 石原吉郎セレクション

    Posted by ブクログ

    石原吉郎氏は、第二次世界大戦終戦直後にソ連に捕らえられ、囚人として壮絶な数年間を過ごした方だ。彼の経験の中でも特筆すべきは、「失語」という現象だと思う。言語化することをやめることで、様々な現象を認知しなくなり、それによって身体が生き延びるというプロセスと理解した。その間は、実は苦痛はやり過ごされている。逆に、言葉を取り戻していくプロセスこそが、経験した苦痛を感じる段階なのだとこの本では述べられている。また、「告発の姿勢」と「被害者意識」からの離脱が、石原氏を混迷の外へと導き出す一歩となった、というのが非常に印象的だった。

    自分はこれほどまでの過酷な経験をしたことは一切ない。多くの人はこのよう

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    2020年07月18日

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