作品一覧

  • 木かげの家の小人たち
    4.4
    1巻1,760円 (税込)
    ある家の二階に小さな書庫がありました。薄暗い廊下に面したその部屋は、その家の他のどの部屋よりも、物静かな一角でした。古めかしい漢文の本、外国の本が並ぶ小部屋。そしてこの静かな部屋の天井近くに、小人が住んでいたのです……。暗い戦争の影が日本をおおう冬の時代、外国生まれの小人を愛し続ける少女ゆり。いまわしい現実と不安な日々が不思議な魅力を持って描かれる、日本のファンタジーの記念碑的作品です。

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ユーザーレビュー

  • 木かげの家の小人たち

    Posted by ブクログ

    考えなければならないことがいくつかある。反戦文学であることは間違いない。なぜ、小人の子たちはアマノジャキと暮らすこと選んだのか。親はなぜ保守的で追従的な生を歩むのか。77日の試練は何だったのか。小人は良心の象徴のようだが、一日も休むことのできない具体的関わりでもある。その家族がなぜ進んで別れ別れになるのか。では、アマノジャキとは。なぜ小人は西洋由来なのか。謎というよりも、そこを掘っていくことで豊かな水源を探り当てることができると思うからだ。

    子どもは自立。天の邪気は守る守られる関係でなく、友人。その程度の読みでいいのだろうか。ゆりの葛藤、弱さ、ひたむきさもこの物語の白眉だろう。

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    2014年06月11日
  • 木かげの家の小人たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    子供の頃に読んだ本を再読。

    明治の頃に日本に渡ってきたイギリスの小人夫婦と日本で生まれた子供たちのお話。
    小人たちは人間たちが空いろのコップにそそぐ一日一杯のミルクで生きている。
    戦争が始まって、ただの食糧ではなく小人たちが大切にされていることの証でもあるそのミルクを確保し続けることが難しくなっていく。
    大事なのに、大事にすることが難しい。
    日本の、しかも大戦期を舞台にして戦争について描きながら、しっかりファンタジーとして面白い。

    「物語の前に」は全然覚えていなかった。きっと大人視点だから。
    大人が読ませたい部分と子供が読みたい部分は違うんだろうな。
    (作者の意図は別として、この本を大人が

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    2024年04月08日
  • 木かげの家の小人たち

    Posted by ブクログ

    うわあ・・超いい本><

    おすすめされて読んだんですが
    「ながいながいペンギンの話」のいぬいさんで小人ものだから
    面白いにちがいないと思ったら
    大当たりでした。

    小人もので、戦争もの
    ちょー泣けました。

    小人たちの、滅びゆく種族(アリエッティっぽい)とか
    外の世界がどうとか
    小さいひとたちの暮らしとか、
    保守的な両親と、活動的なこどもたちとか
    そういう面白さと

    戦争の悲惨さ、辛さ、家族と離れて暮らすさみしさ
    やりきれなさとか
    そういう悲しさが入り混じって

    どんどこ読めました。

    おもしろかったなー
    アマノジャキかわいいな~


    えらい人や学校が「お国のために」って教育して、
    戦地に行く

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    2012年10月04日
  • 木かげの家の小人たち

    Posted by ブクログ

    小学生の頃、小さな小人の世界に胸躍らされながら読んだのを覚えています。
    虹色のくもの糸で作る編み物が印象的で、それを手がかりに大人になってこの本を探し出しました。
    実は深いテーマのある本だという事は忘れていたようで、新鮮な気持ちで読み返しています。

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    2010年07月28日
  • 木かげの家の小人たち

    Posted by ブクログ

    東京の郊外にある家の書庫に、小人たちはひっそりと暮していた。彼ら「小さい人たち」の食べ物は、その秘密を知る人間からもらう、空いろのコップにそそがれたミルク。
    平和な毎日だったが、戦争が激しくなり「小さい人たち」の生活が崩れ始めた・・・。

     私の大好きな本の一つです。小学生の時、お母さんから渡された本で、何度も読み返していました。(2008.1.6)

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    2012年04月25日

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