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  • ふたり暮らしの「女性」史
    4.2
    1巻1,881円 (税込)
    彼女たちの涙の意味が、ふとわかる瞬間がある。 明治・大正・昭和――およそ100年前、結婚ではないパートナーシップを選びとった女性たちがいた。 残された数少ない資料と貴重な証言を手がかりに、その知られざる歩みをたどる。 ******************** 脚本家・吉田恵里香さん推薦! 女が「普通」の道から外れると、なぜか事細かな理由や背景を求められる。 誰かが縛った「普通」ではなく、人生の選択肢や彩りは自分で決めるべきだ。 この本には自らの道を進んできた愛と傷の歴史が詰まっている。 ******************** 「「女性」を歴史に残すこと、歴史のなかの生活が軽視されがちなこの社会で、ふたり暮らしを実践した人たちの、消えそうな足跡をたどってみたい。」 【目次】 序章 ふたりだけの部屋で生きる 第1章 語られなかったふたり暮らし――人見絹枝と藤村蝶 第2章 帝国日本とふたり暮らし――飛行士たち 第3章 主従関係とふたり暮らし――五代藍子と徳本うめ 第4章 語り継がれるふたり暮らし――斎藤すみと"芳江" 【装画】 大塚文香 【装幀】 脇田あすか+關根彩

ユーザーレビュー

  • ふたり暮らしの「女性」史

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    いわゆる正史には登場しない、女性たちの歴史。恥ずかしながら、取り上げられた人物の中で知ってたのは人見絹代だけ。彼女以外にも男社会の中に飛び込み、男たちの倍努力し、適応し、それでも性的に消費され…。そんな女性たちの歴史を丁寧に紐解いていく。著者は女性だけでなく動物や、帝国日本の支配下にあった朝鮮といった、帝国主義の犠牲者たちへも思いを至らせる。たいへん勉強になった。

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    2025年09月06日
  • ふたり暮らしの「女性」史

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    ネタバレ

    何十年も前に全く前例がないところに飛び込んでいく胆力と情熱があった女性たちの存在を知り、痛快に思う気持ちと、彼女たちの苦労や悔しさを思うと読んでいて苦しくもなった。パイロットと騎手の話がとくに驚いた。パイロット学校で、唯一の女子学生に、繕いや洗濯が押し付けられた、という一文には、憤りを超えて呆れ果ててしまった。こんなにも素晴らしい人達がいたのに、私は知らない人ばかりで、正当に彼女達の功績や物語が後世に伝わっていないのは、やはり女性の物語だならなのではないか。語るに足る偉業だと男社会が認識出来なかったのだろうなと思う。そんな話がきっとゴロゴロあるんだろうな。なにを物語るか、物語らないかもずっと男

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    2025年08月26日
  • ふたり暮らしの「女性」史

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    ネタバレ

    経緯も関係性はもちろんそれぞれ違う5組のふたり暮らしをした女性たち。
    ふたり暮らしを選んだ人たちのことだけでなく、歴史も学べてすごく興味深かった。終始誰かしらから浴びせられていたセクシストな発言が気持ち悪かった。残念だけど、伊藤さんも書いてるように、実態は現代もそんなに変わらない気もしてつらい。
    同性愛的な親密な結びつきの要素もあれば、尊敬していたという要素もあったり、誰と暮らすかは自分で選んでいいし、それをどう呼ぶかも自分自身だ。だれと住むか絶讃ずっと悩み中のわたし、こう書くとまたうああと少しなる。

    個人的には、人見絹枝さんと藤村蝶さんのお話が特に苦しくなった。短歌で残っている感情を想像す

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    2025年05月01日
  • ふたり暮らしの「女性」史

    Posted by ブクログ

    女性同士の2人暮らしが簡単ではない時代があったことを綴る。当事者2人の暮らしにフォーカスを当てるというよりは、彼女たちの周辺環境や2人でいることの難しさ、女性が身を立てる事が困難だった時代への怒りなどを中心に描いたもので、暮らしに興味があったため、すこしズレていた。時代に怒りたい人にはオススメ。

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    2025年11月11日
  • ふたり暮らしの「女性」史

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    男女平等・セクハラ・ジェンダー・LGBT…そんな言葉がない時代から、活躍したり慕う心を大切にしたいと思っていた人々がいるのは当たり前なのに認識できていなかったなと反省。現代以上に苦労の多い中、情熱を胸に全身全霊で世間と戦った女性たちの姿。

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    2025年10月06日

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