マイクル・ビショップの作品一覧

「マイクル・ビショップ」の「時の他に敵なし」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 時の他に敵なし
    4.3
    1巻1,540円 (税込)
    ジョシュアには子供の頃から不思議な力があった。太古の時代を繰り返し夢に見るのだ。 それは夢と呼ぶには、あまりにリアルだった。 彼は夢のことを“魂遊旅行”と呼んでいた。 成長したジョシュアは、夢に出てくるのが石器時代だと知り、古人類学者のブレアに夢について話す。 ブレアは“魂遊旅行”が本物だと認め、ジョシュアを国家的なタイムトラベルプロジェクトへ誘う。 それは黒人であるだけで、あらゆる場面で差別されてきたジョシュアにとって、自分を自由に解き放つ唯一のチャンスでもあった。 ジョシュアを過去へと送る実験はアフリカで行われた。 奇妙な装置に固定された彼がまどろみ目を開けると――石器時代だった。 そこでジョシュアは、ホモ・ハビリスと呼ばれる現生人類の集団と出逢う。 彼らと行動を共にするうち、やがてジョシュアは、ヘレンと名づけたひとりのホモ・ハビリスと恋に落ちる――。 異色のタイムトラベルロマンスであり、ひとりの黒人青年の魂の戦いを描いたネビュラ賞受賞作。

ユーザーレビュー

  • 時の他に敵なし

    Posted by ブクログ

     時の他に敵なし。じゃ敵は時か。
     国家的プロジェクトとしてタイムマシンで200万年ほど過去に戻り、原生人類ホモ・ハビリスの調査の任にあたった「ぽく」、アメリカ空軍下士官ジョシュア・カンパは、そこでヘレンと名づけたハビリスの女性と恋に落ちるという話。タイムマシンはバスの中に設えられ、「むこう」では空間に穴が空くというドラえもんのタイムマシン方式で、そこから吊り台で過去の世界に降りる。ヘレンのいるハビリスの群れに受け入れられようと奮闘する姿が描かれる一方で、ジョシュア自身の生い立ちがカットバックされていく。
     彼はスペイン人の唖の娼婦の息子として生まれたが、恐らく父はアメリカ軍の黒人兵。スペイン

    0
    2021年07月17日
  • 時の他に敵なし

    Posted by ブクログ

    原人の時代にタイムトラベル、というわけで、ある種の猿の惑星ではないか。
    と言っても実際には行っていないというか、夢の中で過去に戻るのが機械の力で実体として戻る、みたいなことだったけどこのあたりの仕組みがあやふやで。大体において最後の方で宇宙船で過去に戻ってるのとかそっちの方がすごいというか。いやなんかこのあたりの技術論が分かんなくてモヤモヤするものの、主人公の成長の記録としてはけっこう面白いのですよ。そういう本として楽しむのが吉なり。

    0
    2025年01月12日
  • 時の他に敵なし

    Posted by ブクログ

    近年の研究により、現生人類がネアンデルタール人と交雑(その後、駆逐?)していたことが明らかになっており、それ以前の古代人類間でも同様のことが行われていた。そういった史実を踏まえると、40年前の壮大な作品が今だからこそ輝きを放っていると感じる。

    0
    2022年04月16日

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