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4.71巻1,540円 (税込)幼い頃に異世界へと迷いこんだ藤枝蕗は貴族に庇護され、仕えることに。だが恩人である領主夫妻が襲撃され、蕗は夫妻の息子である赤ん坊のローランを抱いて逃げ、以来、王都で慎ましく暮らすようになる。成長したローランは人々の目を奪うほど美しく、賢い青年になった。そんなローランの元に、なんと王家から「末姫さまの忘れ形見」と宰相たちがやって来て、王子として迎え入れられることに。一度は邪魔な存在だと追いやられた蕗もローランの強硬策によって王城へと招かれるが、再会したローランは「離れたくないよ」と蕗に口付けをし!? さらに王位を巡る争いに巻き込まれ、蕗とローランは離れ離れになるが…? 【電子特別版】木村木下先生の書き下ろしショートストーリーを電子版だけに特別収録! ローラン視点でおくる本編裏側の一幕「前夜」を収録
ユーザーレビュー
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ネタバレ 購入済み
奇跡のあり方
とても読み応えのある作品でした。
読者は主人公に思い入れればいれるほど『完璧なハッピーエンド』を望みがちですが、この作品にはそれがありません。ファンタジーらしい奇跡といえばフクロウの知恵を借りて作った薬の効果くらい。あとは全て普通の人間にできることで構成されています。主人公の罪悪感を消すような、ご都合主義な奇跡は起こりません。
最終的にハッピーエンドではあるけれど、悲しさや虚しさ、そして痛みの伴うビターなハッピーエンドです。
読者の好みに沿うかどうか分からなくても、そこが作者様のこだわりだったのかもしれません。
ローランと蕗が結ばれるシーンが唐突な印象だったのが惜しい気もしますが、良作だと思い -
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匿名
ネタバレ電子版の表紙絵の構図に愉しみな気持ちが膨らんだのに人物紹介ページで一気に萎んだので申し上げます笑。
人物紹介、この作品においては下手な先手のようで少しモヤりました。Web版で、確かに読者を混乱させたのですが、その飛躍がまた佳かったのにと残念な気持ちが湧き、購入を躊躇いました。
でもきっとその混乱さえも許さない、という読者への配慮というか忖度というか、作者様と作品を守る出版社様の苦肉の策というか…
こちらの作品ではありませんが、Web版あるあるの、「登場人物紹介(ネタバレあり)」とか目次に但し書きを付けていただけませんか。
って、自分が一番面倒臭い読者になってる…笑。