キラーストレスという言葉は、NHKの番組で、まずはじめに紹介されました。
ストレスによって、カラダ(メンタルも含めて)が蝕まれることを、
科学的に紹介した番組で、大変な反響がありました。
今の職場は、いつ自分にとっては戦場となるかわかりません。
これは、現在、職場で発生しているメンタル面での疾患の実状を見たならば、
「これって、戦場と全く同じではないか」と思うでしょう。
大事なことは、この著書でも書かれている通り、
如何に自分を守るかです。しかし実際にそれを実行するのは、
本当に難しいと思います。
残念ながら、職場や他人を変えることはできません。
また、自分自身も、スーパーマンのようになることもできません。
では、どうするか?
まずは、自分の今の状況を正確に知ることが大事です。
何もかも嫌になった人、常にイライラしている人、
不安になっている人、無力感を感じている人、絶望している人
の共通点は「自分がいったいどういう状況なのか客観的に知らないこと」です。
悩んでいる人が、悩みを他人に相談している中で、自分の悩みを客観的に、
わかってきて(言語化することができて)、
その行為自体が、悩みの解決の一つになることと同じです。
まずは、自分の状態を客観的に知ることが大切です。
よって自分で、常に、自分のストレス度をチェックするのが、
重要となります。
では、どうやってですが、
この本も、そういう点で、非常に参考になります。
ただ、読んでも、あまり意味はないですが、あくまで、
自分自身が、積極的にストレスマネジメントを行うのが重要ということです。
仕事でのちょっとミスが、精神疾患にもつながることもあります。
家庭での不和が、仕事上での大きなミスをまねくこともあります。
自分のカラダの不調が、仕事上の人間関係やプライベートの人間関係の
破綻にまで影響を及ぼすこともあります。
よって、常に自分の状態をモニターすることが大事だと思います。
ライフイベント・ストレスチェックの項目を見れば、
ざっくりですが、ある出来事が自分に与えるストレスの強度がわかります。
これは、非常に参考になります。
自分が気づかないうちに、
ストレスに蝕まれることを防ぐ上で、
非常に役に立つと思います。
NHKの本では、そういったストレスに関して、
コーピングとマインドフルネスを対策を紹介しています。
マインドフルネスは、言わずもがなですが、コーピングは、
自分がリラックスできる行為のリストです。
これも、常に携帯することで、どうすればリラックスできるのか、
一目瞭然なので、非常に便利だと思います。
私の場合は、
自分の状態が、良い時、普通、悪い時に行う「TODO」をリスト化しています。
そして、仕事上で行うTODOOに対して「思考強度」という概念を作って、数値化しています。
仕事の思考強度の数値化としては、
仕事をしていない時の思考活動量を1THINKS(何もしていない、ぼっとしている状態)として、
3THINKS メールに送信・返信をする
5THINKS やや面倒なメールの対応
7THINKS 提案資料作成、社内会議打合せ
8THINKS 営業活動
11THINKS 案件契約時の一連の活動
12THINKS サービス・案件開始時期の一連の対応
13THINKS イレギュラーの緊急対応に関して
15THINKS 顧客トラブルに対して、謝罪活動を行う
といった感じです。
ここで重要なことは、身体活動の一日の限界値があるように、
思考活動(TODOに伴うストレスともいっていい)にも一日の限界値があるということです。
身体活動でいうと、身体エネルギー消費が高い活動(例えば、走る)は長時間行うことができません。
つまり、人間は、
身体活動量の高い活動は、時間が短くなり、低い活動は、時間が長くなることです。
この法則を思考活動にあてはめると、
思考活動量の高い活動は、時間が短くなり、低い活動は、時間が長くなることです。
この法則に逸脱すると、様々な害がカラダに影響を及ぼします。
つまり、思考活動の限界値を超えた活動は、カラダに毒ということです。
例えば、15THINKSを長く行うことは、人間の思考活動上、そんなに長くできません。
多大なるストレスが発生するからです。
そのような思考活動のリミッターを振り切れて行う活動を、
経験したことがある人ならわかりますが、その状態が続くと
最終的には、鬱病などの精神疾患になる可能性があります。
自律神経失調症にもなります。
車を120キロを超えて、車を長く走らせるのと同じです。
車の消耗は、低時速で走る場合に比べて、激しい。
長時間のTHINKSの高い思考活動は、明らかに、カラダに毒ということです。
ただし、程よい時間の高い思考活動なら、人生に充実感を与えてくれますが、
どんなことでも、限度があります。
いったい人間の一日のTHINKS量は、どれぐらいになるでしょうか?
これは、個人差があって、一概には言えません。
たとえば、提案資料を作るという活動をとっても、
Aさんなら5THINKSでやるのに、Bさんなら10THINKSで行うこともあります。
また、提案資料一つとっても、様々な内容があります。
しかし、経験を積めば、どれぐらい思考活動を伴うのか、わかってきますし、
以前10THINKSかかっていた資料が、経験をこなすことで、5になることもあります。
大事なことは、自分にとって、自分が行うTODOの思考活動量は、どれぐらいかということです。
例えば15THINKSをぶっ続けで7時間、行った場合、
実際、職場では、こういったケースは、
本当に多い。
カラダ、精神の負担は、信じられないものとなるはずです。
この負担が凄いことを、数値として、しっかり認識するのが大切です。
いずれ、この状態を続ければ、カラダが悲鳴を上げるのは、
目に見えています。
大事なことは、自分の状態を常にチェックする習慣をつけることです。
こういう習慣がないと、自分で自分の状態を知ることは、
非常に難しいのです。
病院に行って、検査を受ければ、ある程度は、自分の状態がわかりますが、
数ヶ月に1度の病院検査では、あまり意味がありません。
大事なことは、体重や体脂肪を測るように、自分の今の状態がわかっていることです。
ストレスに対抗したり、つまり、生きる上での荒波と、どううまく、付き合うには、
やはり、自分の状態は、どういう状態であるかを、自分自身が掴まないといけません。
まず一日の行動予定表を作る(TODOリスト)
① しなければいけないこと(思考活動量が高いモノ)
② すること(思考活動量が低いモノ)
② やりたいこと(思考活動量が高いモノ、低い)
※意識的に、思考活動量の高いものを少なく、低いものを多くします。
以上をますは、リスト化します。
④ そして、実際したこと(思考活動量が高い、低い)を書く
⑤ ①②③と④を比較して、自分の状態を知る。
※リスト通りに、実際行動していれば問題ありません。実際は、そのようなことは、稀です。
よって、調整をするようにします。工夫します。
リスト化しますが、実際は、その通りTODOできることは難しい。
これは、誰でも知っています。なぜか、理由は、先ほども、話した通り、
人間の1日の活動は、結局、相対的に高い思考活動量の時間は短く、
相対的に低い思考活動の時間は長くなるからです。
この法則に逸脱するような、TODOを行うと、無意識の調整が起こります。
しかし、それに、逆らってまで、TODOを実行すると、とてつもないストレスを感じるわけです。
そうなる前に、休憩したり、休むことが大事です。
大事なことは、自分の状況をバランスの良いモノにすることです。