フランスの諜報機関、対外治安総局工作員アレック・ド・パイヤンはシチリアで任務を遂行していた。簡単な任務のはずが大失敗に終わり、あろうことか内通者の疑いをかけられてしまう。疑いが晴れぬままド・パイヤンは生物兵器調査のためパキスタンへ。現地での潜入工作が功を奏し生物兵器開発者に接触するが、ド・パイヤンの正体が暴かれ、決死の脱出を図るはめに…。
イングリッシュマンの次は原題「フレンチマン」。フランス対外治安総局の工作員だった著者が描くスパイ小説は、堅実な仕上がり。よき家庭人でもあるド・バイヤン、お疲れ様です。