作品一覧

  • おふとんの外は危険

    おふとんの外は危険

    小説・文芸

    4.5
    1巻1,760円 (税込)
    ぬくぬくとぞくぞく。 おふとんと話し、透明ネコと最高の時間を過ごして、ぬくぬく。 マクドナルドで宇宙の終末の時を知り、人体改造を繰り返す恋人にぞくぞく。 楽しいから恐ろしいまで感情が揺さぶられる、そんな奇想短篇集。 「おふとんの外は危ないから出ないで」 ある日、突然ふとんの声が聞こえるようになった。ふとんだけではなく、椅子の声もボールペンの声も紙コップの声も――。 不思議で楽しい表題作をはじめ、科学者がマクドナルドで宇宙の終末を知る「万物の理論」、整形がエスカレートし人体改造さえも当たり前になった未来で、手術を重ね変わり続ける恋人との関係性を描いた「君の変身」、面白い話をすればおいしいスパゲティができる鍋を囲む夕食に招かれた小説家が恐怖を味わう「スパゲティ小説」、透明ネコが最高だった話「透明ネコは最高だった」ほか、「Siriとの火曜日」「#超人は今」「セックスのないポルノ」「天国にもチョコレートはあるのか」など、12の奇想短篇を収録。
  • 蒸気駆動の男 朝鮮王朝スチームパンク年代記

    蒸気駆動の男 朝鮮王朝スチームパンク年代記

    小説・文芸

    4.0
    1巻2,860円 (税込)
    蒸気機関が導入され発達した、もうひとつの李氏朝鮮王朝。ある時は謎の旅人、またある時は王の側近と、歴史の要所で暗躍した蒸気駆動の男=汽機人〈都老〉の彷徨を描くスチームパンクアンソロジー!

ユーザーレビュー

  • おふとんの外は危険

    Posted by ブクログ

    どの作品も不思議な世界観で好きでした。
    特に好きだったのは
    #超人は今
    透明ネコは最高だった
    です。

    超人は今は一般人に焦点を当ててほとんど超人が出てこないというのが好きでした。
    マーベルやDCのドラマシリーズにありそうです。
    長編の方も読んでみたいと思いました。

    0
    2026年03月14日
  • おふとんの外は危険

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    韓国女性SF作家のウィットに富んだ秀逸なショート・ショート。ハラケイスケのイラストもよい。
    〇おふとんの外は危ないから出ないで:突然ふとんの声が聞こえるようになった。
    〇Siriとの火曜日:ロボット化したSiriのモニターに選ばれて
    〇万物の理論:マックで統一理論を解明したところ宇宙が収束に向け小牝牛始める
    〇#超人は今:超人にソウルの警察権限を与える法案の投票日に
    ◎バナナの皮:夜だけ空いている喫茶店のバリスタからのバナナの皮のお土産が物語を紡ぐ
    ・天国にもチョコレートはあるのか
    ・君の変身:手術を重ね変わり続けるホモの恋人との関係性
    ・透明ネコは最高だった
    ・運のいい男:町内の人々から無料でサービスを受ける、落ちは見えたが星新一風
    〇魔導書:ドラゴン退治をする無敵の騎士は車に轢かれた悪夢をみるが。転生ものと思いきや落ちは昏睡状態の患者
    ◎スパゲティ小説」:面白い話をすればおいしいスパゲティができる鍋を前に小説家が物語を紡ぐ
    ・セックスのないポルノ

    0
    2026年03月13日
  • おふとんの外は危険

    Posted by ブクログ

    これは面白かった!12の奇想短編は個性的な作品ばかりで、読み終えた瞬間「良い作品!」と独り言を言いたくなる感じ。最高の透明猫の話、謎のスーパーヒーロー、幸か不幸か衝撃のラスト、ファンタジー世界が実は… 作品に出てくるキャラがどれもおかしくて楽しい。

    0
    2026年02月05日
  • おふとんの外は危険

    Posted by ブクログ

    10年書き溜めてきた作品がまとめられているだけあって、どの短編もユニークなワンアイデアが光る一球入魂の短編集。表紙や文庫本サイズなども含めて、妙に愛着がわく本。

    全体の流れがとても良くて、とくに一編目の「おふとんの外は危険」で読者を非現実へと連れ出し、ラストの「透明ネコは最高だった」で希望と共に現実へ送り出してくれるのが、エモすぎてぐっときてしまった。アメコミや『THE BOYS』を連想してしまうような「#超人は今」、村上春樹オマージュの「スパゲティ小説」も好き。

    0
    2026年03月09日
  • 蒸気駆動の男 朝鮮王朝スチームパンク年代記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    韓国で活躍するSF作家が飲み会で集まった時に盛り上がったネタをもとに製作されたのが本作『蒸気駆動の男: 朝鮮王朝スチームパンク年代記』だ。タイトルにある通り、”もし韓国の歴史に蒸気で動く人間がいたら?”という歴史ifモノで全部で5人のSF作家が参加している。形としてはアンソロジーに近い者だが、共通の設定や歴史年表を最初に設定してから各作家が書き進んでいったらしく、全体としては統一した世界観のもとで話が折り重なっていく。

    本作はタイトルに「スチームパンク」という文字が入っていることから自分が想像したように、”蒸気によって文明が支えられていた架空の韓国”を舞台にしているわけではなかった。確かに全ての短編で蒸気機関は登場してくるのだが、この劇中世界では蒸気機関が全面的に活用されるわけではなく、時々の政治状況によって利用が活発になったり弾圧されたりする。その振り子のように揺れる方針が、宮廷内における政治闘争が激しく、王たちが派閥均衡のために政策を変えてきたという韓国の歴史とうまくリンクしているところが本作の仕掛けの上手いところだ。

    その方針の揺れが最も端的描かれているのが、冒頭に配置されているチョン・ミョンソプ『蒸気の獄』だ。この作品では、16世紀に実在した政治家趙光祖(チョ・グァンジョ)の政治的な失脚と死が、実は蒸気機関を積極的に推進したためだったという”秘密”が明かされる。劇中では「蒸気の獄」と呼ばれるこの政変は、実は朝鮮の歴史ではしばしば見られたように、国王がうまく反対派とのバランスを取るために彼を切り捨てたことによって起こったのだった。


    この趙光祖の死が示すように、この「蒸気駆動の男」の世界では蒸気機関というのは意思を持たない物が活動を行ったり、あるいは動きを見せるということで、朝鮮における根本的な価値観(少なくとも建前の上では・・)とされる儒教とは相容れないものとされている。そのため、蒸気の利用は明らかに利便性があることがわかっていても、政治的に弾圧がされやすい状況にあるのだ。

    その弾圧の強さと悲劇を描いているのが、キム・イファン「「朴氏夫人伝」」のイ・ソヨン「知申事の蒸気」だ。前者は蒸気を使って鍛治を行っている民間人、後者は蒸気によって動く汽機人が主人公になるという違いはあるとはいえ、いずれも蒸気を用いていることが最終的には弾圧の理由になってしまうという悲劇を引き起こしてしまう。

    ちなみに後者の実質的な主人公になる汽機人「都老」は劇中を通じて登場するキャラクターで、朝鮮の蒸気を用いる仮想歴史の裏側で常に活動をしている狂言回しのような役割を担っている。ある短編では人間に蒸気利用の方法を教えたりする存在し、他の短編では宮廷で自らが活動をするのだが、その正体や出自は最後まで明らかにならない。


    最初に書いたように本作は全部で5篇が収められており、上に紹介した以外には、蒸気を用いて奴婢の立場から抜け出そうと試みる主人公を描いたエジン「君子の道」と、ある地方都市を騒がせる呪いの正体が蒸気機関であるというミステリー仕立ての作品、パク・ハルの「厭魅蠱毒」が収められている。

    本作で取り上げられている歴史イベントは韓国の歴史でも有名な話が多いため、、例えば21代英祖とその孫で正祖となるイ・サンの物語に裏側には、実は名も知られぬ蒸気で動く男がいた・・という設定だけでニヤリとしてしまうだろう。とはいえ、韓国の歴史を全く知らなくても各短編の設定がしっかりしているため、読者は物語にあっという間に引き込まれることは間違いない。

    0
    2024年05月01日

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