パク・チリの作品一覧
「パク・チリ」の「ダーウィン・ヤング 悪の起源」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「パク・チリ」の「ダーウィン・ヤング 悪の起源」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
韓国でミュージカル化され大ヒットし、先日日本でも上演された作品の原作翻訳本。
1~9区で区分けされた階級社会で、最上位の1区で暮らすダーウィン・ヤングが30年前に起きたとある事件の真相を探っていくお話。徐々に明らかになる謎と、ダーウィンの父・祖父に隠された過去と運命と連鎖。
各章ごとにそれぞれの登場人物の視点に切り替わっていくので、中盤からは読者だけが全てを知っている状態で物語が進んでいくのが面白い。
結末は分かりきっているのに止められない、それを傍観するしかない恐ろしさと虚しさが悲劇好きにはたまらないと思う。
600pを超える長編小説だが一気に読み切ってしまった。
Posted by ブクログ
格差に隔てられた第一地区から下層の第九地区
を舞台に富裕層が住む第一地区で30年前に
起こった16才の優秀な少年が殺された
殺人事件を発端に掘り起こされる、過去の罪。
第一地区に住む優秀なダーウィンとエリート
の父親はまるで理想的な親子関係を築いて
いた。
純真で闇のない世界で育ったダーウィンは
光しか知らなかった。
たが、30年前に起こったエミの伯父の死の
真相に近づく事で自分のアイデンティティ
が揺らぐ事になる。それはとても信じがたい
ヤング家の宿命とも言える恐ろしく、血生臭
ダーウィンの運命を変える真実となる。
何故その様な事が祖父、父が行わ無ければ
行けなかったのかは読者にしか分からな
Posted by ブクログ
まだ社会の汚れを知らない少年だったダーウィンは父の罪を知ってしまったことにより、嘘をつかずに大人になることは出来ないのだと悟る。そして愛する人を守るために犯す罪は自らの正義を貫くことであり、その罪悪を乗り越えてこそ偉大な人物になれるのだと犯罪への合理性を見つけてしまう。
「自分はプライムスクールだ。プライムスクールは僕だ。」
第1地区という階級社会から外れることは出来ない。
罪は克服してしまえば良い。強者だけがこの第1地区に生き残る。生物の進化論のように...
純粋な良心を持っていたもう一人の自分と決別してしまったシーンは芥川龍之介の羅生門を思わせた。
正義は時に暴力となる。
真実は必ずしも
Posted by ブクログ
606ページに上下段の文字。私は余程の事が無い限り最後まで読まないと気が済まない質なので、この手の凶器本に手を出す時は覚悟をして臨みます。
長時間意図せず筋トレをする事になり、もし内容が好みではなかったり文体が好みでは無かった場合は腕の疲労感が倍に感じられるからです。
(読む体勢が悪いからなのですが)
さてこの凶器本はどうだったかと言うと、そこまでのめり込む事ができず、左腕がやられました。
これは翻訳本なので個人的に文体が合わなかった事と、予想して期待していた話では無かった事が原因です。
勝手ながら格差社会(第1地区から第9地区に行くごとに格差が拡がっていく世界観です)での革命の話かと思って