作品一覧

  • 迷いの谷 平井呈一怪談翻訳集成
    4.0
    1巻1,599円 (税込)
    好古趣味と巧みな恐怖演出で近代怪奇小説の礎を築いたM・R・ジェイムズ。幽霊、魔女、異界など多様な題材に怪異のリアリズムを追求しつつ心理学的解釈を加えたアルジャーノン・ブラックウッド。『幽霊島』に続く平井呈一怪談翻訳集成第二集は、マッケンとあわせて英国怪奇小説の三羽烏と称される恐怖の名匠の傑作を中心に、その訳業の原点ともいうべき昭和初年の翻訳、コッパード「シルヴァ・サアカス」とホフマン「古城物語」、さらに鍾愛の作家ラフカディオ・ハーンの怪奇文学講義を集成。付録として作家解説や翻訳観が窺えるエッセーを収録。/【目次】〈Ⅰ M・R・ジェイムズ集〉消えた心臓/マグナス伯爵/解説(平井呈一)/〈Ⅱ アルジャーノン・ブラックウッド集〉人形/部屋の主/猫町/片袖/約束/迷いの谷/解説(平井呈一)/〈Ⅲ 初期翻訳〉シルヴァ・サアカス=A・E・コッパード/古城物語=E・T・A・ホフマン/〈Ⅳ ラフカディオ・ハーンの怪奇文学講義〉「モンク・ルイス」と恐怖怪奇派/小説における超自然の価値/〈付録 エッセー〉マリー・コレリ『復讐(ヴェンデッタ)』あとがき/もう一人のシャーロック・ホームズ/〈東都書房版「世界推理小説大系」月報〉訳者として、訳者のことば、H・M礼讃/〈講談社版「世界推理小説大系」月報〉訳者のことば、翻訳よもやま話、下戸/教師としての小泉八雲/秋成小見/『万霊節の夜』について/解題/「われわれ自身が一個のghostである」=垂野創一郎
  • 迷いの谷 平井呈一怪談翻訳集成

    Posted by ブクログ

    『迷いの谷 平井呈一怪談翻訳集成』(創元推理文庫2023年5月初版)の感想。
    平井呈一訳の怪奇小説を集めた一冊。『幽霊島』に続く第二集ということだが、間に『恐怖 アーサー・マッケン傑作選』を挟んで居り、今回マッケンの収録は無い。
    収録作は、M.R.ジェイムズ2作、ブラックウッド6作、初期翻訳としてコッパード『シルヴァ・サアカス』、ホフマン『古城物語』、それと解説やエッセー等。
    此の度読んで面白かったのは、ホフマン『古城物語』です。全体にゴシック小説的で、筋の運びはジェイムズ辺りと比べると巧みさに欠けるが、古風な舞台で展開する古風な物語にぴったりの古風な文体が実に好い。あんまり江戸っぽい言葉が出

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    2023年12月05日
  • 迷いの谷 平井呈一怪談翻訳集成

    Posted by ブクログ

    タイトルにもなったブラックウッドの「迷いの谷」も良かったが、初期翻訳作品としてホフマンの「古城物語」が雰囲気バッチリで良かったですねぇ。そして解題にあらわれる佐藤春夫w

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    2024年01月04日
  • 迷いの谷 平井呈一怪談翻訳集成

    Posted by ブクログ

     数多の西洋怪奇小説の紹介と翻訳で、本邦における怪奇翻訳の礎を築いた、翻訳業界そして編集業界の巨匠、平井呈一。彼の偉業である怪談翻訳集成第2弾、前半は平井をして「近世怪奇小説四天王」と言わしめた4人のうち、M.R.ジェイムズとA.ブラックウッドの傑作選、後半は平井の翻訳者の原点である初期翻訳作品2点の他、彼が翻訳したラフカディオ・ハーンの文学講義や平井氏の翻訳に対する姿勢が見えるエッセー等を収録。

     以下、なるべくネタバレなしの収録作品各話感想。
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    ★ジェイムズ「消えた心臓」(1

    0
    2024年05月25日

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