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「ウォーラーステイン」の「史的システムとしての資本主義」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ウォーラーステイン」の「史的システムとしての資本主義」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
面白かったです。非常に説得的であるとともに、これほどまでに資本主義というシステムを、あたかもそのシステム外から冷静に分析したかのように論じている本はなかなかないのではないでしょうか。資本主義という史的システムは、資本を蓄積していくこと、しかもその終わりがないことを特徴としていますが、これがいかに馬鹿げているかをウォーラーステインは冒頭できっぱり述べています。
そのうえでマルクスをはじめとした多くの識者が論じてきた資本主義の見方がいかに間違っているかについて説明します。例えばブルジョア革命という概念。資本主義は、多くの人が信じているような、新階級であるブルジョアジーが貴族を打倒してできたシステ
Posted by ブクログ
原著1983年刊、1995年増補。
社会学におけるシステム論ということで、ただちにニクラス・ルーマンとの関連を想定したが、読んでみるとルーマンともまた違っており、関係性は分からない。ルーマンほど極端に抽象的ではなく、現実の社会の相に根ざし、たまには統計データをもとにしたような論述も見られる。それでもやはり、かなり抽象的な本ではあるので、好き嫌いは分かれるかもしれない。
小さな章に分かれていないために読んでいて一息つくタイミングが計りにくく、ちょっと読むのに苦労する。しかし、中身は資本主義システムなるものの独特さを個性的な切り口で浮かび上がらせ、たいへん興味深い指摘があちこちに見られる。
Posted by ブクログ
中心地域(北米・西欧)は資本を蓄積し、その周辺地域(ラテンアメリカ)を搾取している。鉱山や鉄道は欧米資本。国境をまたいだ資本主義の体制ができている。不均等な国際分業。中心地域が周辺地域に従属を課している。ラテンアメリカで開発が進まないのは中心地域に経済的に従属しているからだ。「近代化しておらず伝統社会のままだから」ではない。アンドレ・フランク『世界資本主義と低開発』1967
豊かな国が貧しい国に商品作物を生産させている。日常の食糧でさえも商品作物として豊かな国の商売に組み込まれている。だから貧しい国は十分な食糧を自給できずに飢餓が起きてしまう。飢餓は人口過剰や異常気象だけが原因ではない。スー