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  • 〈サラリーマン〉の文化史 あるいは「家族」と「安定」の近現代史
    4.0
    明治維新から西欧にならって殖産興業を急ぎ、新しい組織=株式会社が次々にできたことで生まれたサラリーマンはどのように「成長」してきたのか。現在では「ありふれた一般人」の総称とされるサラリーマンは、いつ社会に登場したのか。また、サラリーマン層を「安定」の表象とする社会意識の浸透には、どのような歴史的・社会的背景があるのか。 「ありふれた一般人」という集合体としてだけ語られがちなサラリーマンに焦点を当て、彼らが生きた各時代の社会のなかで、彼らのどのような心情が様々な文化表象に反映されてきたかを明らかにする。具体的には写真、漫画、映画、そして文学作品、とりわけ文学作品という虚構の背後にそびえる社会状況をサラリーマンの視点から読み解いていく。 立身出世、小市民、インテリ、労働組合――。かつて「一億総中流」といわれ、その象徴として「安定と平凡な家庭生活」の代償に働き続けたサラリーマンたちのさまざまな表情を、各時代を生きたリアリティとともに浮き彫りにする労作。

ユーザーレビュー

  • 〈サラリーマン〉の文化史 あるいは「家族」と「安定」の近現代史

    Posted by ブクログ

    谷原吏『〈サラリーマン〉のメディア史』の中で、近々出版される、と言及されていた本です。朝日新聞の書評でも、同時に取り上げられていました。同じテーマのシンクロニシティだとしても「メディア史」と「文化史」の違いを感じました。「メディア史」の方はサラリーマンという存在が社会からどう「まなざされて」来たか、の歴史ですし、「文化史」の方は副題に『あるいは「家族」と「安定」の近現代史』とあるようにサラリーマンの心はどう揺れ動いて来たか、の歴史です。「文化史」は士族という身分制度の崩壊から始まる「月給取り」という存在の出現を源流とする中間層の浮き沈みの物語なのです。だからタイムラインは近代産業史であり、舞台

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    2022年11月26日
  • 〈サラリーマン〉の文化史 あるいは「家族」と「安定」の近現代史

    Posted by ブクログ

    面白く読める学術書も増えているが、こちらはタイトルはキャッチーなものの、中身は学術書。研究者には役立つことが多いと思われる。

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    2022年12月20日

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