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  • ギニア湾の悪魔――キリスト教系新宗教をめぐる情動と憑依の民族誌
    5.0
    神と悪魔の憑依は、いかにして現実の〈もの〉になるのか? ――苦難を癒し、興隆するアフリカの新宗教。その核心は、モノや情動、環境の中に現れる霊的存在にある。写真や映像、エッセイを交え、霊と呼応する人々の生に迫る、マルチモーダル人類学。 ❖序章より 「悪魔」とは、多くの場合、アフリカの在来の神格や霊的存在、または妖術師である。…… 人々に憑依してその姿を現し、現実へと介入してくる。その中で人々の身体は、悲鳴を上げ、汗を散らし、目に見えない鞭で打たれ、涙を流す。手足を震わせ、身体を反らして、叫び、倒れ込む。立って走り、暴れつくした後に、床に寝そべり、うめき声を上げる。 それは、「人々は悪魔や妖術師を信じている」という記述にはとても収まらない、情動や身体など様々なものが絡まり合う中で起こっている出来事だ。神や悪魔といった人ならざるものたちが、いかに人々の間に立ち現れ、複雑に呼応しながら生が紡がれるのか。本書は、出来事が生起する場を起点として、このような問いを探究していくものである。 ※本電子書籍にはカラー写真が含まれます。

ユーザーレビュー

  • ギニア湾の悪魔――キリスト教系新宗教をめぐる情動と憑依の民族誌

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    これはめちゃくちゃ面白かった。ギニア湾に面したベナン共和国のキリスト教ペンテコステ系新興宗教であるバナメー教を参与観察した研究の本。ふんだんなカラー・白黒の写真や映像のリンクが用意されていて、実際のミサや信者の語り、憑依などをリアルに見ることができるし、儀式に参加する著者の率直な疲れや実感が綴られる少しエッセイのような趣がある部分もある。
    近年アフリカで急成長しているキリスト教系新興宗教は、西洋の富や文化をちらつかせつつも、土着の信仰である妖術、それの引き起こす不幸や病などの概念を聖書的「悪魔」の概念へ取り込み、癒しをうたって信者を増やしているという。というか、カトリックの司祭すら今はそれらの

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    2023年02月11日

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