リサーチの技法
著者 ウェイン・C・ブース
グレゴリー・G・コロンブ
ジョセフ・M・ウィリアムズ
ジョセフ・ビズアップ
ウィリアム・T・フィッツジェラルド
ソシム株式会社
シカゴ大学から出版されている、論文を書くためのライティング読本の邦訳版です
いわゆるシカゴ・スタイルで
本書は第4版ですが、英語版で第5版がでてます。著作陣も一緒です。
本書に目を通してまず、感じたことは、研究論文というのは、過去からの膨大なアーカイブからなる、長大な構造物であるということです。そしてそれらは、引用によって、有機的に結びついていることです
アイザック・ニュートン「もし私が他の人よりも遠くを見渡せたのだとすれば、それは巨人の肩の上に立っていたからだ」という言葉通りに、新しい発見とは、過去の膨大な知識の積み重ねの中から生まれてきます。
これから記述する論文について、過去の研究との関連でなぜ必要かどのような位置づけになっているのか
どうやったら、論文のテーマを決めればいいのか。
過去の論文をどのように、引用・参照しているか
そして、書いた論文が後進にいかに分かりやすく引用・参照できているか
書いた論文そのものが、論理的で、分かりやすいものになっているか。第一誰向けに書いたものなのか、一般向けなのか、同じ研究コミュニティに向けたものなのか
その論文について、どの部分をどう見れば、探しているテーマにそったものなのか、そうでないものなのかが
、その書き方の決まりで確認ができます。
おそらく、同様に、新聞や、雑誌などにも、決まりがあるのかもしれません。
過去の論文を再びサーチ、検索するから、リサーチで研究、そのための方法であるから、技法、と訳されているのでしょうか。
一読する価値はあったと思います。
目次
はじめに
謝辞
PARTⅠ リサーチ、リサーチャー、そして読み手
1章 紙に書いて考える
2章 読者とつながる
PARTⅡ 問いを設定し、答えを見つける
3章 トピックから問いへ
4章 問いから課題へ
5章 課題からソースへ
6章 ソースを活用する
PARTⅢ 議論をする
7章 良い議論をする
8章 主張する
9章 理由とエビデンスを集める
10章 認識と答え
11章 論拠
PARTⅣ 議論を書く
12章 レポートの計画とドラフトの作成
13章 議論の構造を決める
14章 ソースを取り込む
15章 エビデンスを視覚化して伝える
16章 序論と結論
17章 文章を修正する
PARTⅤ その他の考慮点
訳者あとがき
サイズ A5判
ページ数 491p
高さ 22cm
商品コード 9784802611527
NDC分類 361.9
Cコード C1030
2018年07月10日初版第1刷発行