私は、[夢ノート」でありませんが、
ノートを利用して、
①自分の考えていることや、
②スケジュールの管理や
③TO―DO
④どうでもいいこと
⑤やりたいこと
などを、ざっくばらんにノートに書いています。
この著作では、巻末に「夢ノート」を書くときのポイントが書かれていますが、
あくまで著者の場合でのケースなので、参考程度で良いと思います。
大切なことは、続けることです。
個人的に10年近く続けていますが、
なんで、続けられているかというと、
「明確な目的がない」からです。
もし、「夢を叶える」ために、ノートを使用しようとしたら、
続けられなかったと思います。
一見、○○のために、○○するというのは、因果がわかりやすく、
続けるのが簡単のように思いますが、
実際、多くの人が、経験しているように、続けられません。
いつしか、億劫と感じ、、
やめてしまう、そんな経験、誰でもあると思います。
では、なぜ、やめてしまったのでしょうか?
それは、必ずしも、
「行動に対して、成果が表れることはない」からです。
裏を返せば、成果が表れなければ、行動しません。
よって、夢ノートを書けば、夢がかなう(かもしれない)というのは、
あまり良い考え方ではありません。
ノートを続けていくと、まったく書けなくなる時もあります。
それが数ヶ月続くこともあります。
それで良いと思います。
ようは、自分にとって、ノートに書く習慣をつけるのが大切です。
目的を限定してしまうと、なかなか、続けられません。
それは、ダイエットを目標にして、ランニングを始めても、
続けられないのと同じです。続けられる人は、どちらかというと、
個人の強い意志というより(これも重要な要素です)、「環境要因」の方が
多い場合もあります。
著者の場合でも、恵まれた環境があったから、
オリンピックに出場できる機会に巡り合ったのが、正解だと思います。
もちろん個人の努力もあるでしょうが、個人の努力で、オリンピックに出場できるなら、
多くの人が、実現しているはずです。
実際、スポーツ選手の練習における時間配分は、
全国大会に出場できるようなトップクラスの人なら、ほぼ同じです。
ただ、違うのは、良い環境が、その選手の周囲にあるかないかということです。
私は著者のようににオリンピックメンバー落選による混乱で、
ノートをびりびりに破いた経験はありませんが、
精神的に落ち込んだのが、面倒くさくなったのか、
書く気も、見る気もおきない時は、何回もありました。
ただ、続けることが大事だと思っているので、今も続けています。
続けないといけないと思うと、人間不思議なもので、続きません。
そして、不思議と続けていくと、[ブレイクスルー]が起きます。
それは、夢がかなうとか、目標が達成するとか、
そういうわかりやすい指標とは違うものを手に入れることができます。
それが、「自分をより深く知るようになること」です。
私は、どちらかという、夢がかなうよりも、自分が設定した目標を達成するよりも、
「自分のことがよくわかる」ようになった方が価値があると思います。
それは、言ってみれば、幸せに物事を解釈できるようになるための、
必要条件です。不幸は、他人や社会が生み出しているわけでなく、
99%自分自身が生み出しています。
その生み出してる張本人である自分を知れば、
幸福に感じられるのではないでしょうか。
ノート1ページに、
一言ぐらいしか書かない日もたくさんあります。
でも、それでいいんです。
その時、その時の、自分の状態を、徒然なるままに書けばいいだけです。
著者のように夢を書くのも良いと思います。
ただ、それを1年、3年、10年と続けるのは、至難の技でしょう。
著者の場合は、友達の夢や、また、相手に対して、変化を望む内容は、
書かなかったりと、かなりバリエーション豊かな条件があります。
それは、やはり、自分の今の状態を作りだすものは、自分の心が原因だからでしょう。
その自分を調整する上でも、あえて、条件を決めて書きしるしていくのは、
かなり良いと思います。
また、著者が実行したように、夢や目標をポスターにするぐらいまで、
強烈なものなら、何か効果があるかもしれません。
普通の人は、ここまで、できるものではありません。
やはり、オリンピックに出場するぐらいの人は違います。
ただ、著者の経験は、あまりにドラマチックすぎます。
あとがきに書いているように、
血を吐くほど一生懸命努力して、夢をかなえることができたと、
これは、少し傲慢な発想です。努力して、夢が叶えられるなら、
誰だって叶えられます。多くのひとが、努力しても、自分が設定した、
目標も叶えることはできません。
多くの人が夢ノートを続ければ、成功するように思ってしまいますが、
現実は違います。そう考えると、きっとノートをつけなくなります。
つけ続けるためには、自分の今の状態は何なのか、状況を改善するためには、
どうすればいいか、それをしっかりと認識するために、書き続ければいいと思います。
やはり、目的は、「自分をより知るため」だと思います。