山里孫存の作品一覧
「山里孫存」の「サンマデモクラシー 復帰前の沖縄でオバーが起こしたビッグウェーブ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「山里孫存」の「サンマデモクラシー 復帰前の沖縄でオバーが起こしたビッグウェーブ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
縁あって沖縄に滞在することが多くなり、彼の地のことをもっと知ろうと思うようになった。年1冊は沖縄関連の本を読むことにしている。
関東近郊生まれ育ち、沖縄には小学校に上がる前と高校の修学旅行で行ったことがあるが、特段興味を持っていたことはなかったためその歴史や文化、政治的な問題についても非常に浅い表面的な知識しか持っていない。本土復帰という出来事もいつのことなのか、東京オリンピックの時くらい?程度の認識だった。(東京オリンピックは1964年、沖縄の本土復帰は1972年)
この本で焦点を当てられているのは、戦後、アメリカ軍に占領され長らく本土とはほとんど別の国と言っていいような立場にあった沖縄における、自治の獲得と日本への復帰を求める運動の流れの中で起きたできごとである。そのできごととは大衆魚であるサンマへの課税に異議を唱える裁判であり、それをめぐる人々の闘いである。
サンマって沖縄で獲れるの?沖縄ではサンマなんて見たことないぞ?そもそもサンマに課税ってどういうこと?なんでサンマがデモクラシー(民主主義)と関係あるの??
この本のタイトルを目にしたとき、頭の中は疑問でいっぱいである。
そんな疑問にひとつずつ解説し、足を使った取材で当時の沖縄の状況を丁寧に描き、さらには実際にこの裁判に関わった当事者にもインタビューをもって私の疑問は綺麗に晴れ、解像度も高まった。
権力に立ち向かう市井の人々に勇気づけられる、そんな本である。