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  • 検証 安倍政権 保守とリアリズムの政治
    3.8
    1巻1,200円 (税込)
    今も影響を残す史上最長政権の功罪 アベノミクス、選挙での圧勝、戦後70年談話、さまざまなスキャンダル、憲法改正をめぐる騒動、TPP……。7年8カ月という例をみない長期政権の評価は、いまも定まっていない。この間、日本の政治をとりまく見方は「反安倍」か、さもなくば「親安倍」かに二分された。この政権は、結局、何をやろうとし、何を残したのか? 『新型コロナ対応民間臨時調査会』『福島原発事故10年検証委員会』など、話題のレポートを次々発表しているシンクタンクが、政権当事者に対する徹底インタビューを軸として、その政権の内幕に迫る。

ユーザーレビュー

  • 検証 安倍政権 保守とリアリズムの政治

    Posted by ブクログ

    第二次安倍政権は、民主党政権の後、2012年の12月から始まり、安倍首相の体調不良による辞任表明を経て、2020年の9月までの、約7年8カ月続いた、憲政史上、最長の政権であった。本書は、安倍政権が、なぜ、そのような長期政権となったのかを中心に、学者陣が検証したものであり、読み応えのあるもの。
    第二次安倍政権は、内閣改造・選挙の時期を基準に6期に分けられるというのが、筆者らの主張である。その内、前半の3期は安倍カラーの強い政策を実行できた時期であるが、後半の3期は、森友問題などの政権スキャンダルが発覚し、「一強」であることに変わりはないが、前半ほどには、安倍カラーを打ち出せなかった、と分析してい

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    2025年02月23日
  • 検証 安倍政権 保守とリアリズムの政治

    Posted by ブクログ

    当事者インタビューなどを基に第2次以降の安倍政権の政策と統治を検証する。
    安倍政権に賛否はあれど(個人的にも、国会軽視の姿勢などはかなり否定的)、その安定した官邸主導や柔軟な現実主義的政権運営は評価せざるを得ない。特に、TPP等のFTA推進は大きな成果だったと再認識した。
    評判の悪い(個人的にもどうかとは思う)「悪夢のような民主党政権」という度重なる発言も、世論対策としての戦略的意図に基づくものだったとのことで、安倍総理のマキャベリズム的側面を感じた。
    ただ、国会軽視の姿勢や「やってる感政治」の観点など、もっと負の側面の検証もあってしかるべきと思った。

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    2022年10月31日
  • 検証 安倍政権 保守とリアリズムの政治

    Posted by ブクログ

    7年8か月の長期政権となった第二次安倍政権について、アベノミクス、選挙対策、官邸主導、安保政策、通商政策、歴史問題、与党統制、女性政策、憲法問題の9つのテーマで分析。個人的に一番詳しい(はずの)アベノミクスを読むとかなり標準的な内容・評価になっているので、それぞれのテーマについて精通している人には当たり前の内容が書いてあると思われる。だが、幅広い横断的なテーマを1冊で、相応の質のものが読めるのが本書の持ち味なのだろう。
    テーマが幅広いので安倍政権の取り組みとして初めて知るものもあって興味深かった。特に外交・通商関係で成果が多かったというのもあまり認識しておらず勉強になった。
    長期政権の要因は幾

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    2022年08月14日
  • 検証 安倍政権 保守とリアリズムの政治

    Posted by ブクログ


    安倍政権がなぜ長期政権になったのか、その中でどのような政治パフォーマンスをしたのかということを客観的に分析した本。

    総じて言えば、安倍政権は安倍首相が右派的なイデオロギーを持ちながらも、政治的リアリズムに立って政治を行い、結果として日本政治にさまざまな功績・課題を残したということ。

    いくつか印象深い点を挙げる。
    ・安倍首相の右派的イデオロギーを実現させるような政策は控えられた。
    →靖国参拝など、外交問題に代表されるように、実は安倍政権において右派イデオロギー的な政策は抑えられた。それは、政治的リアリズムによるもの。(そのような政策を実施することで、政治が前に進まなくなる)また、逆に安倍首

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    2022年03月13日
  • 検証 安倍政権 保守とリアリズムの政治

    Posted by ブクログ

    安倍政権がなぜあれだけの長期政権となったのか、その統治の方法を、ある意味客観的に分析した本。

    「民主党政権を『悪夢』と呼んでいたことには実は計算した狙いがあった」など、それ後付なのでは? と勘ぐりたくなる記述もあるものの、基本的には、安倍政権のメカニズムを冷静に観察しているように思う。そもそも執筆陣が大学教授なので、何の根拠もなくヨタを飛ばすどこぞの作家やら、自称文芸評論家とは趣が違う。

    ただ、本の趣旨からして当然だが、インタビュー相手が政権中枢にいた政治家や官僚がほとんどなので、どうしても自画自賛的な話が多いし、これもまた当然だが、ジャーナリスティックな視線は皆無。安倍政権は官邸の意志を

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    2022年01月26日

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