田中洋美の作品一覧
「田中洋美」の「国語をめぐる冒険」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「田中洋美」の「国語をめぐる冒険」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
偶然にも、同じく、ジュニア新書の『読むという冒険 イギリス児童文学』と同時期に読む。
こちらは五人の著者による共著。ゆえに、やや語りがとっちらかっているが、国語と中高生をつなぐ新書を読んだのは久しぶりなので、新鮮に感じた。
1章…導入にふさわしく、軽くて楽しく読みやすい。
2章…突然の占いの話。和歌占いの世界って、タロットカードなんかと同じですね。
3章…メロスおよび、みんな大好き山月記。著者の隠したいものとは。まさに国語の授業です。
4章…中高生への文を作るテクニック講座。なんの説明もなく、さくらももこのエッセイの一部を読んでからの解説。わかりやすい。読みやすい文、印象に残る文、共感しやすい文の作り方がこれなんだろうな。
5章…国語の歴史、言葉を強要する植民地主義を忘れてはならない。国内であっても方言や手話のたどってきた道も忘れてはならない。ニュースで方言が話されることも、ない。
(ただ、関西ニュースはNHKであっても方言が表に出まくる番組もあります。それも週一の放送ですけどね。おそらく方言のなかで、もっとも❮強い❯はずの関西弁さえこの現状。かつてはこれが標準語だったのに。いつの時代もヒーローは標準語を話してきたし、それが標準語になり…という、経緯は『役割語』の話にもあったなと思ったらやはり巻末にもその本が出てた。)
ドーデーの『最後の授業』、こうしてみるとすごくイヤな話だな笑。
牢獄の鍵は言葉なのは確かだけど、それがどの言語なのかを決めるのは自分ですよね。
温さんのママ語のエピソードが楽しい。
私は、国語の授業が好きではなかった。
スピードが合わなくて窮屈だし、当たり前の話ばかりでつまらなかった。
それでも、自分が最も勉強しなくても点がとれたのは国語だった。
今も、国語を学ぶのはなぜ?と言われたら、あまり説明はできないと思う。
私には、古い言葉や他者の言葉が好きだから、面白いから、としか言えない。私が言葉にまつわることには興味があるタイプの人間だから、としか。
この一冊はそれを代わりに説明してくれる。
国語嫌いな若い読者にとってはやはり手にとりにくいとは思うが笑、国語好きな人にとって、さらに楽しい世界への入り口になると良い。