近隣関係紛争の入門編プラスアルファという感じで、さまざまな紛争類型と紛争の手段、論点的なポイントがコンパクトに記載されていてたいへん有用だった。
記載されていない具体的な主張立証の方法は、他の訴訟類型における経験があれば自分なりに考えて対応できるように思う。その意味で、あくまで近隣紛争の各類型に特徴
...続きを読む的なポイントのみの記載に留められていることは、逆にいえば本書だけを読んで即内容証明や訴状が書けるわけではないということで、初心者向けの完全な入門編とはいえないと思う。
したがって、一種中途半端な位置付けの本であり、使い方としては弁護士2年目とか3年目くらいで近隣関係紛争の相談に対応できるように一読しておくという感じがベストだろう。特に境界紛争については訴訟をするとなればより詳しい類書が必須だろう。