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  • 医療と介護 3つのベクトル
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    ■日本の医療・介護は、度重なる制度改正や高齢化などによって変わり続け、複雑な仕組みとなっていますが、その本質や、変化の大きな流れを、本書では(1)専門分化、(2)事業化、(3)公平化という3つのベクトルからとらえることで明快に読み解きます。 ■第1のベクトルは「専門分化」です。医師には患者を治すという使命感がありますが、医学の膨大な知識を全部修得できませんので、専門分野に特化するベクトルが働き、それを測る指標は専門医制度の完成度です。 第2のベクトルは「事業化」です。医療は医師の診療だけでは成り立たず、医療機関は「事業体」としてヒト・モノ・カネを確保し、事業計画に従って事業を展開する必要があります。そのためには医療機関の経営が、医師の家計や政府の予算から独立している必要があり、独立の程度によって、「事業化」のベクトルを測れます。 第3のベクトルは「公平化」で、だれでも、どこでも、いつでも受診できる体制を構築し、維持することです。医療は命が関わりますので、患者は「身の丈にあった」医療ではなく、最善の医療を借金してでも受けようとします。そのため世帯が貧困になる大きな理由は医療費にあります。したがって、医療費によって貧困にならない体制の達成度によって「公平化」のベクトルを測れます。 ■以上、3つのベクトルをもとに日本の医療と介護の現状と問題点、今後の改革の方向性を明らかにしていきます。

ユーザーレビュー

  • 医療と介護 3つのベクトル

    Posted by ブクログ

    医療や介護の質や費用は、医療や介護に関する制度によって定められている。その制度がどのように決まり、どのように運用されるかということについて、本書では「専門分化」「事業化」「公平化」という「3つのベクトル」があると述べられている。
    現行制度はこれまでの医療や介護の歴史のうえに成り立っており、その恩恵を受けている面もあれば、利害関係者同士の折衝の結果として、硬直的・非効率的かつ極めて複雑な制度となってしまっている面もある。国民一人ひとりが制度の持続可能性について考え議論すること、そのために行政が医療・介護の質や政策評価を科学的根拠に基づいて実施・公表すること。これらが、将来にわたって持続可能な医療

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    2023年08月05日

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