私の周囲にも韓国ドラマや漫画作品にハマっている人は多く、先日(2026年3月)行われた復活ライブを視聴した友人もいる。古い人は日本のアニメや映画、書籍が韓国に向かって流れていたイメージを持っているだろうが、近年は全く逆の流れになっている。音楽、ドラマ、映画だけでなく、ファッションから化粧品まで韓国から来るものが若者を中心に常に流行の最先端だ。あまり自分が興味を持ったことがなかったからか、特に男性が化粧した顔は皆同じに見えてしまう。それはさておき、今や音楽シーンもドラマ作品も韓国生まれのグループや映像作品が世界の文化を席巻する様な状況にあり、日本はアニメで善戦するものの、総合的な文化パワーに関して言えば、アメリカを除けば韓国が世界最高レベルに近い位置にいると言えるのではないだろうか。
日韓関係、この言葉が日本のニュース報道を騒がせる機会は多い。前述した様な文化的な交流以上に、日本から一番近い外国として、隣国韓国との間には古くから人的交流、貿易などの経済関係、そして日本による韓国への侵略など外交的な側面からの強い結びつきが2国間には常に存在してきた。友好的なものから戦争まであらゆる関係を持ってきた、そして今も持っている国が日本と韓国である。この2国がこの先どの様な関係性を築き維持していくか。二つの国が互いに対して持つイメージや考え方などを近年の状況を振り返りながら分析し、この先どうなるか予想していくのが本書の主な内容となっている。
その関係性は例えば著名な人物による発言や行動、そしてスポーツイベントでの観客の行動などで容易に壊れたりするし、紅白出場者のラインナップにすら(国民感情に配慮するなどで)影響を及ぼす事もある。韓国は国民感情が一度悪い方向へ向かい始めると全体が一挙に一同に悪化する傾向が強いから、日本製品の不買運動やら日本への渡航を控えるなどの経済にも影響が波及する。本書が書かれた2023年頃は親日の尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏が大統領だったから、日本側の当時の岸田総理との間でかなり関係性は改善された。だがそれ以前には現役大統領による竹島上陸など、国のトップ(大統領)の言動次第では互いの関係性が一挙に断ち切られる。ある意味、現在の中国との関係にも近い様に感じられる。隣国であるから、交流という点では、ヨーロッパ諸国やアメリカよりも同じアジア地域内の近隣諸国としての交わりが多くなるのは当然だが、余りに互いに依存しすぎると、良好な関係が崩れた時に互いに足を引っ張り合うなど、マイナスの影響も大きくなってしまう。日本がレアアースなどの資源を中国に依存する事と、文化的な影響を強く受けるのとでは、勿論同じレベルで比較するのは馬鹿げているかもしれないが、適度な距離感を維持しなければ、思わぬ痛手を負うかもしれない。いずれにせよ将来に渡り良好な関係を維持し続ける事が良いというねは間違いないし、日韓が徴用工問題や竹島問題、過去の戦争に対する補償問題(日本側は韓国への支払いにより解決した認識という立場だが)など様々な問題を可能な限り解決し、いつしか何の気兼ねもなく、誰にも左右されず互いを尊重し合える関係性を築く事が大切だ。若い世代に解決を委ねるのではなく(いつか薄れゆく戦争の記憶)、次の世代に繋げられる準備をしておかなければならない。それはいつ再燃するかわからない様な風化ではなく、根本的な解決を図っていく事だと思う。