作品一覧

  • 恐怖 アーサー・マッケン傑作選
    3.2
    1巻1,599円 (税込)
    アーサー・マッケンは平井呈一が最も愛した怪奇小説家だった。二十代の頃、友人から借りた英国の文芸雑誌で「パンの大神」に出会った平井青年は、読後の興奮収まらず、夜が明けるまで東京の街を歩き回ったという。戦後その翻訳紹介に尽力、晩年には『アーサー・マッケン作品集成』全6巻を完成させた。太古の恐怖が現代に甦る「パンの大神」「赤い手」「白魔」他の初期作に、大戦中に英国の或る地方を襲った怪事件の顚末を描く中篇「恐怖」など、異次元を覗く作家マッケンの傑作を平井呈一入魂の名訳で贈る。/【目次】訳者のことば/パンの大神/内奥の光/輝く金字塔/赤い手/白魔/生活の欠片/恐怖/アーサー・マッケン作品集成 解説/解説=南條竹則
  • 恐怖 アーサー・マッケン傑作選

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    パンの大神、白魔、恐怖がよかった。マッケンは文明や進歩に懐疑的。彼が信じるのは太古に存在した神々、精霊、悪鬼たち。翻訳は時代を感じて読みづらかった。

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    2022年06月27日
  • 恐怖 アーサー・マッケン傑作選

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    現代に照らし合わせて読んでしまうと物足りなさが残るものの、この作品が書かれた年代を考えれば賛否両論巻き起こした問題作と言われるのは理解出来ます。ただ個人的には再読は無いです。

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    2024年03月11日
  • 恐怖 アーサー・マッケン傑作選

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     後期作品「恐怖」(1917)以外は1890年代の初期作品を集めた、イギリスの古典的怪奇小説作家マッケンの中短編小説集。630ページとかなり分厚くて読み応えのあるボリュームだった。高校時代あたりにマッケンは1,2冊読んでいたようだが、その頃とはたぶん違う視点で読んだ。
     いずれの作品にしても、マッケンの興味は「幽霊」でも「犯罪」でもなく、遙菜遠い森に潜む何かや、先史時代の名残を示す存在にあるようだ。日常世界に潜む何かを露出していこうというスタイルは、ラヴクラフトと共通である。というか、ラヴクラフトがマッケンの影響を受けているらしい。
     しかし、マッケンの作品では「隠されていた存在」がクライマッ

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    2022年03月11日
  • 恐怖 アーサー・マッケン傑作選

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     ヴィクトリア朝時代の英国ウェールズに産まれた稀代の作家アーサー・マッケン。牧師の子であったがアーサー王伝説の色濃いウェールズで育った故か、神学と同時に隠秘学(オカルト)にも傾倒し、前期はケルト神話やギリシア神話をモチーフとした幻想的な怪奇小説を連続して発表したが、いずれも当時の価値観に合わず「不道徳な汚物文学」として批判された。第一次世界大戦を経験した後、後期には主にエッセイや犯罪実録を執筆するようになる。
     本書はその怪奇小説家としてのマッケンをリスペクトした傑作集である。クトゥルフ神話~ラヴクラフトを経由してマッケンを手に取った。次は『怪奇クラブ』を復刻してほしい。

     以下、ネタバレ無

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    2022年02月05日
  • 恐怖 アーサー・マッケン傑作選

    Posted by ブクログ

    一冊丸ごと平井呈一訳のマッケン傑作選。とにかく分厚い。巻末の「マッケン作品集成解説」を除いても600ページぐらいがひたすらマッケンの作品で読み応えバッチリ。
    私の好みでは、冒頭の「パンの大神」とラストの「恐怖」のこの2作が特に面白かった。
    全体を通して、古代の邪神(たぶんケルト系)、民間伝承や前史時代の人類の生き残りなどを不穏に散りばめたようなテイストが楽しめて良かったです。
    「作品集成解説」によると、まだまだこの本に選ばれてない作品の中にも気になるものがチラホラあって読んでみたいですね。

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    2021年12月29日

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