作品一覧

  • AI新生――人間互換の知能をつくる
    3.5
    1巻3,850円 (税込)
    「問題はずばりAIの基本定義にある。機械はその行動がその目的を達成すると見込める限りにおいて知能を備えている、と私たちは言うが、その目的が私たちの目的と同じだと確かめるための信頼に足る方法がない…ならば、こんな定義はどうか。《機械は、その行動が私たちの目的を達成すると見込める限りにおいて、有益である》…こうした機械にとって、私たちの目的が不確実になることは避けられない…目的に不確実性があると、機械は意思決定を人間に委ねざるをえなくなる。修正を受け入れ、スイッチを切られることを厭わなくなる。機械は決まった目的をもつべきという前提を取り払うなら、私たちが試みている基本定義を、すなわち人工知能の土台を、一部取り払って置き換えなければならない。ということは、AIを実現するためのアイデアや方式の蓄積という母屋の大半をつくりなおすことにもなる。すると人類と機械とのあいだに新たな関係が生まれるだろう。私はこの新たな関係が、これから数十年の人類を成功へ導いてくれると願っている」(本文より)全世界で使われるAIの標準的教科書の著者が、安易な脅威論を超え、ヒトとAIの新たな関係を提案する。

ユーザーレビュー

  • AI新生――人間互換の知能をつくる

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     人工知能(AI)の進化は、私たちの社会に計り知れない影響を与えている。すでに医療、金融、交通、エンターテインメントなど、あらゆる分野で活用され、その可能性はさらに広がり続けている。しかし、AIが高度化し、人間の知能を超える汎用人工知能(AGI)が誕生したとき、私たちはその力をどのように制御し、活用すればよいのだろうか。この問いに対し、スチュアート・ラッセルは『AI新生』において、AIがもたらす危険性に単純に警鐘を鳴らすのではなく、それらを的確に見極め、人類の利益となる形で運用するための道筋を示している。本書の特徴は、AIのリスクを過度に誇張するのではなく、どのような課題が生じる可能性があり、

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    2025年03月10日
  • AI新生――人間互換の知能をつくる

    Posted by ブクログ

    幸福の定義が上位1%に入ることだとしたら99%は不幸になる。とか、割引率によるAIの価値の推定とか、とてもキレ味のある論評。バークレーっぽい感じもあって、トランスセンデンスも引用されている。結局AIへの不安というよりは、一神教の人たちのロジックドリブンで行った究極への不安ってことの方が大きいねえ。というふうに読みました。ロジックドリブンの場合には、境界条件の設定がすごく重要な意味を持つんだけれど、ロジックが完全性を持つ時には境界条件がなくなって自己言及を起こすようなところにまでいく。当然全てがmake senseするということは無くなるんだけど。最後の方は人間の幸せの計量方法みたいな方向に行く

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    2021年05月15日

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