題名通り、民主主義と言う言葉にまつわるワードをさまざま整理するのに有用な書。起点は、デモクラシーとデモクラティズムの違いを理解するのが鍵。
以下は、キーノート。
・デモクラシーには、古典風と現代風がある。(二つのデモクラシー)、
・「収納・整理」というコンセプトで、すっきり、骨太にデモクラシーについ
...続きを読むて伝えてくれる。
-収納:政府、政治、政治体制
-整理:二つのデモクラシー、民主体制の整列
・デモクラシーは、民衆が支配するという政体。
・政治のソフト面とハード面を分けて考える。ハード面=手続的理解
・「主義」の包容力
・「デモクラシー型」
|そもそも語尾が”-ism”となっていない英単語を「ー主義」と訳すのはさほど自然なことではない。
|デモクラシーの領分が「ハード」面にある。
|混合型の民主体制が、今日の民主体制のデフォルトと目されている。
・民主主義は、厳密に言えば「デモクラティズム」の訳になってしまう。
・従い、「デモクラシー」という英語の意味で使いたいなら「デモクラシー」とカタカナ表記をした方が良い。
・そして、「デモクラシー」は、あくまで政治の「ハード面」である「手続的理解」をすることを徹底すべき。
・その意味では「デモクラシー型」の「政治体制」が存在するという言い方が最も妥当と言えるのではないか。
まとめると、
主題
デモクラシーと民主体制、デモクラティズムと民主主義、
背景
著者は、現代政治分析専攻の北海道大学教授。
理由
デモクラシーの主役である民衆としての我々は、意外とデモクラシーをうまく整理して理解できていない。
筆者なりの整理法は、有用なので、著す意味がある。
読み
『現代民主主義』に続いて、現代政治の理解することは、政治がだいぶ変容してきた日本を捉えるのに有用そう。
なんて、実は単純に、自分の考えを深めるのに便利だから。
紹介
デモクラシーの概念を理解する上での入門書として読むと良い