マルコ・マルターニの作品一覧

「マルコ・マルターニ」の「老いた殺し屋の祈り」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 老いた殺し屋の祈り
    4.0
    1巻1,300円 (税込)
    この命が、尽きる前に。 最強の殺し屋、〈熊(オルソ)〉。 組織に背を向けた男の、最後の仕事とは―― マリアーノ・ロミーティ文学賞デビュー作部門受賞 イタリアン・ノワールの傑作 還暦をとうに過ぎながらも組織一の殺し屋として名を轟かすオルソ。ある日心臓発作に見舞われて生死の境を彷徨った彼は、40年前に生き別れた恋人と娘に一目会いたいと願うように。オルソは忠実に仕えてきた〈組織〉に楯突き、二人が暮らすというイタリア中部の小さな町へ向かうが、道中の列車内で男に襲われる。その男の連れにはどこか見覚えがあり――。イタリア映画界の旗手が放つ慟哭の傑作ノワール。

ユーザーレビュー

  • 老いた殺し屋の祈り

    Posted by ブクログ

     どこかかつて観た記憶のある映画のシーンが、深い水の底から浮き上がってくるような感覚。それが本作のいくつかのページで感じられたものである。語り口や物語の進め方が上手いのは、この作家が初の小説デビューにも関わらず、映画の脚本家としてならした経歴の持ち主だからだろう。

     作家が自分の物語として作り上げた「老いた殺し屋」オルソのキャラクター作りだけで既に小説を成功に導いているように思えるが、やはり彼の旅程を彩る派手なバイオレンス、また、彼が救い出す母子との交情の陰と陽のようなものが、この作品に、とても奥行きを与えているように思える。とりわけ少年と孤独な老人の間の不思議な絆ができあがってゆく風景は、

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    2021年04月05日
  • 老いた殺し屋の祈り

    Posted by ブクログ

    オルソ”熊”と呼ばれる男がいる。
    その名の通りの195センチの大男で、鍛えられた肉体を持つ。
    数多くの逸話で語られ、齢60を過ぎても組織のトップ、ロッソの右腕。恐れと尊敬を持って扱われている未だ現役の殺し屋だ。

    物語はそんなオルソが病院で目覚めるところから始まる。
    心臓発作を起こして目覚めたオルソは死を間近に感じて、それまで唯一心から愛した女性アマルの現在を知ろうとする。
    アマルが妊娠したことをきっかけに組織を抜け、2人で生きようと決意したことがある。だが組織内で特に信頼されているオルソのことをロッソは手放そうとはしなかった。逆にアマルと娘のグレタの命を危機に晒すことになる。オルソは2人の安

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    2022年11月24日
  • 老いた殺し屋の祈り

    Posted by ブクログ

    還暦を過ぎた殺し屋オルソが40年前に生き別れになった恋人と娘を探しに行くという話。ありきたりな設定ではあるけれど中身は面白い。老いと病があるなかで激しいアクションもある。これが読み応えがある。途中で出会う女性とその息子との交流のホッとする場面と命を狙われている緊張感。殺し屋を引退しようと決意したときに去来する想いが溢れてくるラストもいい。

    0
    2021年04月08日
  • 老いた殺し屋の祈り

    Posted by ブクログ

    男性はこの作品は好きかも。女性の立場からは、まずは40年も後に探し出して欲しくないし、それを愛とはふざけないでと言いたい。バイオレンスと主人公の純情さは確かに切なかった。

    0
    2021年05月30日

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