ユーザーレビュー 貞観政要 全訳注 呉兢 / 石見清裕 唐王朝の皇帝・太宗と臣下との議論・諫言の様を後世の手本として編纂した書の解説付き全訳。記された治世後期の太宗の姿からは、権力者が謙虚さを保ち続けることの困難さが伝わり興味深い。原文併記や典拠・史実の解説がありがたい。 Posted by ブクログ 貞観政要 全訳注 呉兢 / 石見清裕 唐の2代目皇帝の太宗と臣下とのやりとりに関する記録が綴られた書物。そこには古人の書物や古代の皇帝の中でも長く続いた聖君とすぐに滅びてしまった暴君の政治の事例が書かれており、それらを通じて主君としてどうあるべきか、また、臣下としても主君とどう向き合うべきかについて学び考えさせられる。現代のリーダーシッ...続きを読むプを学ぶ本であるということがよく理解できその通りだと思う良書である。何度も読み返したい。 常に臣下や人民に対して哀れみの心を持ち、人民のことを第一に考えること、自分に謙虚の気持ちを持つことの大切さを何度も認識させられる。また、初めの頃はそれが実行できていても、だんだんと慣れてきて怠慢になったり、功績が大きくなるにつれて傲慢になったりもする、それは全て主君としてのリーダーの心持ちと行動にかかっている。継続することが難しい、感情を抑制することは難しい。だからこそ、こういった歴史の書物をたくさん読み続けていくことで徳を積んでいけるようになるのではないかと考える。 Posted by ブクログ 貞観政要 全訳注 呉兢 / 石見清裕 17 開始:2023/5/20 終了:2023/6/3 感想 どれだけ謙虚でいようとも。やがては自らの才能と功績に溺れる。それでも実直な臣下がいれば。奢りを捨て常に中庸を保ち意見に耳を傾ける。 Posted by ブクログ 貞観政要 全訳注 呉兢 / 石見清裕 およそ760ページというボリュームということもあり、とりあえず読み終えるまでにも時間を要した。読むのは大変だったけど、太宗が本当に優れた名君であったというよりも、魏徴を始めとする臣下に恵まれていて、貞観のはじめの頃は進言に対して、素直に認めて改めていたことによるものだったのがよく分かった。そして、徐...続きを読む々に謙虚さがなくなり、怒りやすくなり、傲慢で贅沢になり、直言を嫌がるようになっていった様子もわかる。訳は現代語として非常にわかりやすく、親切です。長期的に繰り返し読むつもり。 Posted by ブクログ 貞観政要 全訳注 呉兢 / 石見清裕 中国唐代に呉兢が編纂したとされる太宗の言行録です。古来から「帝王学の教科書」とされてきた書物とのことですが、なにぶん文庫本でも800ページ近い大著なので、まずは一通り「訳文」に目を通すことを目標に手に取ってみました。 理想の治を求める太宗とそれを諫言をもって支えた臣下とのやり取りは、同じようなメ...続きを読むッセージの繰り返しでもありますが、太宗の在位期間による変化もあり、とても興味深いものでした。 Posted by ブクログ 石見清裕のレビューをもっと見る