作品一覧

  • 「社会主義化」するアメリカ 若者たちはどんな未来を描いているのか
    3.5
    1巻2,640円 (税込)
    ■自由と競争を愛する国で、いま何が起きているのか。米国の若者たち「ミレニアル世代」「Z世代」の多くが社会主義に傾倒。大企業優遇や社会保障の不備など資本主義のゆがみへの批判、グリーン・ニューディール、時代を象徴するリーダー、オカシオコルテスの登場――経済社会の地殻変動の現場を描く。 ■米国の資本主義や経済社会システムのひずみやゆがみを是正しようと近年、「社会主義」に傾倒する若者が急増している。背景には、2001年の米同時テロ、08年のリーマン危機を経験し、米経済社会の閉塞感を強く感じるようになった事情がある。全国民に医療保険を提供する「国民皆保険」(メディケア・フォー・オール)、最低賃金の引き上げ、大学の学費の一部無償化、再生可能エネルギーを普及させるため巨額の投資を通じて大量の雇用を生み出す「グリーン・ニューディール」――。こうした政策を支持する若者らは2016年に民主党の大統領候補指名争いで一世を風靡したバーニー・サンダース上院議員を後押しするとともに、20年の米大統領選挙でジョー・バイデン氏を当選させた隠れた立役者となった。 ■米国のミレニアル世代やZ世代にはどんな特徴があるのか。なぜ多くの若者が社会主義にひかれるのか。それが米国政治や社会にどんなインパクトを与えようとしているのか。そして日本や国際社会はどのような点に注視すべきなのか。   ■米国のミレニアル世代やZ世代は今後数十年にわたり米国の中核層となる。本書では、そのかなりの割合の個人が社会主義に親近感を抱いている現状に光を当てる。米国の経済社会や政治の今と未来を考える手がかりとなる一冊。
  • コロナ危機とニューヨーク クオモ州知事111日の闘い
    -
    1巻2,640円 (税込)
    ■世界最大の震源地でリーダーシップを発揮し、賞賛を集めたアンドリュー・クオモ州知事を主人公に、コロナ渦に見舞われ、復活を遂げようとしているニューヨークを描く。クオモ州知事については、その英雄的な行動や記者会見が全米の注目を集め、大きな感動を呼んだことは知られている。本書では111日間に何が起きていたか、現地の目線で回顧する。 ■2020年、新型コロナウイルスは中国・武漢を発生源としてアジアや欧州へと感染が広がった。米国最大の商業都市ニューヨークを襲うのは時間の問題だった。3月1日に初めて感染者が確認されて以降、感染者はニューヨーク州だけで40万人近く、中核のニューヨーク市だけで20万人を超え、世界最大の震源地(エピセンター)となった。死者は州全体で2万人を大きく上回った。 感染被害を防ぎ、医療システムの崩壊を避けるため、厳しい外出制限が課され、街はロックダウン(封鎖)された。その後、感染被害がようやく落ち着き始めた5月から州の一部で経済活動が再開。もっとも被害が深刻だったニューヨーク市も6月に、経済再開の第2段階へと移った。経済活動の正常化は進みつつある。 ■クオモ氏は3月2日から土日も休むことなく記者会見を重ね、その数は110回に及んだ。感染者を確認した3月1日から111日。クオモ知事は何を考え、どう動いたか。ニューヨークの街がどのように変遷していったのか。なぜニューヨークでもっともウイルスが伝染したのか。そしてどのように事態は好転へと向かったのか。客観的な「事実」や「科学」を最重視し、データに基づいて意思決定するクオモ氏のやり方は光を放つ。

ユーザーレビュー

  • 「社会主義化」するアメリカ 若者たちはどんな未来を描いているのか

    Posted by ブクログ

    アメリカの世代ごとの政治思考の中でも、若手の変化を説明。
    若手ほど影響を受ける気候変動や、資産形成での不利(教育ローン返済など)を背景に、資本主義に一定の制限を加える社会民主主義思想が強くなっている。これは、共産主義嫌悪の強いアメリカではかなり目を引く変化である。
    主力政治家への失望にとどまらず、社会を変えるために活動する若手のエネルギーに期待と希望を感じる。これが日本にない理由が、アメリカの方がさらに悪い状況だからなのか、日本人が他人任せで怠け者だからなのか。

    会社や自分の家庭での責任感しか持たない日本では、社会変革も未来もなく、ますます世界から置いていかれるのではないかと不安になる。

    0
    2024年05月04日
  • 「社会主義化」するアメリカ 若者たちはどんな未来を描いているのか

    Posted by ブクログ

    三牧聖子の『Z世代のアメリカ』を読んでいたので、本書も手に取ってみた。

    統計をベースに、変化しつつあるアメリカの政治情勢を説明しており、三牧聖子の上記著作の論旨がより明確に示されたように思う。とりわけ、今後の人口動態がアメリカの政治地図をどう変えるかというブルッキングスの試算はたいへん参考になった(終章)。

    本書を読んで、たいへん驚かされたのは、アメリカの社会主義化を阻止すべく=完全な市場主義を貫徹するためにコーク一族が共和党に大きな影響を及ぼしている、ということ。たとえトランプが失脚したとしても、ダークサイドへの道を整備する大きな力が存在している。コーク一族について書かれている『ダーク・

    0
    2024年04月20日
  • 「社会主義化」するアメリカ 若者たちはどんな未来を描いているのか

    Posted by ブクログ

    近年、米国の若者たちの間で、「社会主義」がブームになっている。自由と競争の国で、何が起こっているのか?米国の政治、経済、社会の地殻変動を読み解く書籍。

    米国人を対象にした2020年の世論調査によると、社会主義に好意的な人は、前年の36%から40%に増えた。「ミレニアル世代(1981~96年生まれ)」「Z世代(1997~2012年生まれ)」では約5割、2人に1人は社会主義に好意的であった。

    ミレニアル世代とZ世代の特徴は、次の通りである。
    ・人種面で多様。白人比率が低下している
    ・「ブラック・ライブズ・マター(BLM)」運動や気候変動ストライキなど、抗議行動に積極的に参加している
    ・ITのリ

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    2023年04月30日
  • 「社会主義化」するアメリカ 若者たちはどんな未来を描いているのか

    Posted by ブクログ

    20220113〜0120 アメリカでは近い将来にZ世代とミレニアム世代が多数派になるということに衝撃を受けた。民主主義においてはやはり「数は力」となると思う。シルバー民主主義の日本からするとちょっと羨ましい、気もするが。筆者の見立てでは「アメリカはもう国民皆保険は手遅れ」という。少なくとも欧州や日本並みになるのは難しいだろうな。

    0
    2022年01月20日

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