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  • 時間旅行者のキャンディボックス
    3.7
    1巻1,400円 (税込)
    1967年のイギリスで、4人の女性科学者がタイムマシンの開発に成功し、300年先の未来までの時間旅行が実現した。そして、時間移動を厳格に管理すべく、国家からも独立した〈コンクレーヴ〉と呼ばれる巨大なタイムマシン運用組織が誕生した。時間旅行を独占するのはもちろん、タイムトラベラーが起こした犯罪も、この組織が独自に対処する。だが、タイムトラベルには精神に及ぼす深刻な副作用があった。ある殺人事件に遭遇した女性オデットが〈コンクレーヴ〉に潜入し、事件の調査を進めるうちに、その恐るべき事実が明るみに……異色の時間SF!/解説=堺三保

ユーザーレビュー

  • 時間旅行者のキャンディボックス

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      #日本SF読者クラブ 原題を訳すと「時間旅行の心理学」となる。1967年の英国で、4人の女性科学者によってタイムマシンが発明された。そしてタイムトラベルを管理するため、国家からも独立した組織「コンクレーヴ」が設立された。そして、ある殺人事件が起こるというSFミステリー。

     この架空の歴史が背景となり、過去と現在とが交互に語られる。タイムトラベルにつきものの、タイムパラドックスについては、本書では気にしなくて良い。というか作者もスルー状態。問題になるのは、タイムトラベルが人間に及ぼす心理的、精神的な作用だ。ここに注目したのは、とてもユニークだと思う。

     「コンクレーヴ」には、いわゆるタイ

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    2020年12月18日
  • 時間旅行者のキャンディボックス

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    ネタバレ

    1967年、イギリスでバーバラ、マーガレット、ルシール、グレースの4人の科学者がタイムマシンの実用化に成功した。その後、マーガレットを代表として3人はタイムトラベル推進協議会(通称「コンクレーヴ」)を設立したが、バーバラは短期間に時間移動を繰り返したせいで精神に異常をきたしたため、プロジェクトから外されてしまった。時は流れて2017年。タイムトラベルとは無縁の後半生を送ったバーバラとその孫ルビーの元へ、半年後の日付が記された死因審問の通知書が届く。そして2018年初頭、おもちゃ博物館のボイラー室で身元不明の銃殺死体が発見され…。「時間が可逆ならば人の死生観はどう変化するのか」という心理学的な問

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    2020年10月25日
  • 時間旅行者のキャンディボックス

    Posted by ブクログ

    初ケイト。皆一度は未来や過去に行ってみたいと思ったことがあるはず。タイムトラベルをしたことにより、心の問題があるとは思いもしませんでした…。特に死生観の欠如など、目から鱗でした。確かに、亡くなった祖父母に会ったらきっと泣いてしまうでしょう——。その他、私たちの倫理観を大きく変えてしまう可能性のある作品です。訳も読みやすく、どんな人にもオススメできます!星四つ半。

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    2024年05月12日
  • 時間旅行者のキャンディボックス

    Posted by ブクログ

     シンプルに面白かった~!SFを主にしてミステリ要素もあり、ストーリー展開も楽しめた。

     舞台はタイムトラベルができる1960年代のイギリス。タイムトラベルという技術を独占し、管理するコンクレーブという巨大組織は悪なのか?正義なのか?コンクレーブ内の給与体系や所得税徴収における節税方法、組織内の法律など、ディテールも面白い。
     主人公は主に三人。殺人事件(2018年1月)をめぐって未来からその発生を知らされたルビー(2017年)と、タイムトラベルという技術を開発した元祖タイムトラベラー(しかしそれにより精神に支障をきたした)バーバラ、殺人事件の死体の第一発見者となりコンクレーブに就職して内部

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    2021年02月13日
  • 時間旅行者のキャンディボックス

    Posted by ブクログ

    類書ではお約束のタイムパラドックスなどをあまり気にすることなく(自身がいる場に過去未来の何人もの自分が同席するのがごく当たり前⁈)殺人事件の謎解きを縦軸にしつつ、むしろタイムトラベラーたちが陥いる(であろう)精神的危機の考察を主眼としたSFらしい実験小説。登場人物たちがあちらこちらの時代と舞台に入れ替わり立ち替わりするので正直読むのが疲れるけれど。

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    2021年12月28日

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