料理をテーマにした甘ーい青春小説で幸せな気持ちにさせてくれました。「食は人を幸せにする」そんな言葉が似合う作品でした。
主人公・陽平は、高校の調理部にいて、食べ物には蘊蓄が言えるほどの強いこだわりをもっています。恋人もいて、本作品ではケンカというものがなく、仲良さが際立っていて、羨ましさ抜群でした
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お腹が減っているときに読むと、食べたい欲望が増すかと思います。それほど、登場するたびに美味しそうと思わせてくれます。優しく包み込むような雰囲気の文章で、安心感がじわりと感じてきました。
母親を失っていながらも、あまり暗い気持ちにならず、弟と父親、みんなで頑張っていこうとする姿には、見た目はほんわかとしていながらも、芯がしっかりしている印象がありました。
他にも〇〇派か✖︎✖︎派かという人それぞれのこだわりが、描かれています。人の数だけ様々な食のこだわりがあります。周りと話すことで、今まで知らなかった一面を発見できるのでは?と思いますし、それで試したくなる気持ちにもなることがあるかと思います。
自分だったら…かなと思わず呟きたくなる作品でした。